豊川特別支援学校の過大化解消に効果
2015/04/07
豊橋市くすのき特別支援学校の入学式が6日、同市野依町の同校で行われた。県立豊川特別支援学校(豊川市平尾町)の過大化解消を目的に設置された学びやで、豊橋・田原両市に住む知的障害のある子どもたちが、新たな学園生活をスタートさせた。
東三河で知的障害のある子どもを受け入れていた豊川特別支援学校は近年、児童・生徒数が増え続け、昨年度は教室規模の2倍強の約520人が在籍し、全国一の規模に膨らんでいた。
豊橋市は国や県からの補助を受け、国道23号豊橋バイパス野依インターチェンジ近くの小学校跡地で一昨年5月に、特別支援学校の建設に着手。1年10カ月の工事期間を経て、今月1日に開校した。
豊橋・田原両市の児童・生徒の通学先が同校に変更されたことで、豊川特別支援学校の在籍数は約340人に減り、教育環境の改善に一定の効果があった。
体育館で行われた入学式には小学部10人、中学部20人、高等部25人の新入生と保護者らが出席。初代校長に就任した中野弘二校長はあいさつで、保護者に「子どもたちが安心して学べるよう職員全員で支えていきます」と述べた。佐原光一豊橋市長は新入生に「友だちと仲良くし、毎日元気よく学校に来て、出来ることを増やしてほしい」と激励した。
豊橋聾学校前校長の岩瀬繁樹さんと豊橋ふるさと大使の新藤悦子さんが作詞し、同大使の馬飼野俊一さんが作曲した校歌も披露され、ポップな曲調に皆で声を合わせた。
同校の敷地面積は約1万4000平方メートル。中庭を中心に配置された校舎は鉄筋コンクリート一部鉄骨造りの3階建て、延べ床面積1万424平方メートル。1階に小学部、2階に中学部、3階に高等部が入る。芝生を敷いたグラウンドも整備した。総事業費は約36億円。
7日の新学期からは、2年生以上を含め小学部85人、中学部65人、高等部66人が通学する。全校児童・生徒216人に対し約110人の教職員が配属され、手厚い教育を実践する。