わかりやすい!日米の投信市場の違いが凝縮された1枚の図表

日経電子版の記事に、日米の投信市場の違いがよくわかる図表が掲載されていたので引用させていただきます。

日経電子版「売れ筋が最適にはあらず 日本の投信はコスト高」(2015/05/30)より

(日経電子版 2015/05/30 「売れ筋が最適にはあらず 日本の投信はコスト高」より引用)

投信の純資産残高上位を日米で比べたデータですが、ここから何がわかるか要点を箇条書きにしてみます。

  • 日本はすべてアクティブファンドだが、米国はほぼインデックスファンド
  • 日本はすべて毎月分配型だが、米国は毎月分配型は0本
  • 日本は5年前に10位以内に入っていた投信は0本だが、米国は今でもほぼランクイン
  • 日本は平均信託報酬が 年率1.52%と高いが、米国は0.28%と安い
  • 日本はサテライト資産が上位だが、米国はコア資産が上位

米国は、運用対象がコア資産で、毎月分配型ではなく、運用コストが安いという王道を行く投信が上位にランクインしています。それに対して日本は、サテライト資産で、毎月分配型で、運用コストが高い特殊な投信ばかりが上位にランクインしています。日本の投信市場がいかに偏った状況であるかがわかります。

資産運用において、いろいろな投資戦略や投資対象があっていいと思いますが、なにが「スタンダード」なのか。それを知った上で、自分なりの考えを肉付けしていくとよいと思います。

たとえば、証券会社の窓口でお姉さんから渡されたパンフレットに書いてあった「当社人気投信ベスト10」。そのデータは「当社」のなかでは嘘ではないのでしょうが、「このなかから選べばいいのか」と思ってしまうと大間違いのもとです。それは、世界の資産運用のスタンダードから大きくズレた運用対象、分配方針、運用コストのゲテモノ投信かもしれないからです。

ただ、そうはいっても、スタンダードがどういうものかを知らなければ、受け取った情報を正しく評価できないのは仕方がないことです。上記の図表をだいたい覚えておくと、商品選択の際の「モノサシ」になると思います。私は Evernote でこの図表をクリップしました。

それにしてもこの図表、よくまとまっています。上記箇条書きの項目は、それぞれひとつでもコラムを1本書けるような注目すべき内容です。それをたった1枚の図表でまとめあげるとは。記者名を見ると……やはり田村正之氏でした。


<特に関連性が深い当ブログの過去記事>
2011/01/22 知っておくべき日本の投資信託の黒歴史
2011/01/29 続・知っておくべき日本の投資信託の黒歴史
2011/12/23 【投信業界は注目すべし】 金融審議会のモーニングスター資料が素晴らしすぎる件



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