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 過激派組織「イスラム国」(IS)への参加をネット上の動画で宣言した中央アジア・タジキスタンの治安警察司令官が、米政府が行った対テロ訓練に5回にわたって参加していたことが分かった。CNNが29日に伝えた。

 ISに合流したのはタジキスタン内務省所属のハリモフ司令官(40)。CNNによると、米国務省はハリモフ司令官が2003年から昨年までに、米国とタジキスタン内で実施された五つの訓練コースに参加したことを確認した。訓練は、テロ対策のため米国が友好国の部隊を対象に実施するもので、ハリモフ司令官は、戦術指揮や危機対応などの訓練を受けたという。

 ハリモフ司令官はIS支配下で撮影されたとみられる動画の中で「私は米国へ3回行った。そこでイスラム教徒を殺すために兵士にどんな訓練をしているかを見た」と話し、遠方のトマトを銃で撃ち抜いて見せた。(ワシントン=杉山正)