司法試験:受験者数は昨年並み 受験制限を緩和
毎日新聞 2015年05月13日 13時06分
法科大学院修了者ら対象の司法試験が13日、全国7都市の11会場で始まった。法務省によると、受験者は8016人(昨年比1人増、速報値)。昨年の司法試験法改正で「受験資格取得後に5年で3回」までだった受験制限が「5年で5回」に緩和されたが、受験者数は昨年並みだった。試験は17日まで行われ、合格発表は9月8日。
同省が事前に集計した受験予定者数は、法科大学院に通学する経済的負担や合格率の低迷などを背景に、8957人(同202人減)と4年連続で減少。予定者8957人中1012人が4回目の受験だった。法科大学院を修了しなくても受験資格を得られる予備試験の通過者の受験は4年目で、今年は最多の307人だった。
司法試験合格者数を巡っては、政府が2002年、「質・量ともに豊かな法曹」の養成を目指して「10年には年間3000人程度」との目標を決定したが、13年に事実上撤回。現在、適正規模の再検討を進めており、今年7月までに制度改革の方向性を示す。【和田武士】