「消費者への返金も注目の的です。(商品を扱った)大手流通3社は全額返金に応じていますが、問題は売り上げの大部分を占める通販。通販業者は服用せず残った分だけ払い戻すなどとしており、これに激怒した消費者が集団訴訟を準備しています」(同)
副作用問題も焦点の1つ。偽「白首烏」の正体は、「牛皮消(いけま)」と呼ばれる植物の仲間。見た目は酷似しているが、今月に入って「摂取したマウスの半数が死んだ」との研究結果も報告された。真相は調査中だが、消費者の不安は募り、国会で政府の規制緩和が事態を招いたとして、朴政権批判にも発展。国民の怒りと不信は想像以上に深まっている。
■高月靖(たかつき・やすし) ノンフィクションライター。1965年生まれ。兵庫県出身。多摩美術大学グラフィック・デザイン科卒業。韓国のメディア事情などを中心に精力的な取材活動を行っている。『キム・イル 大木金太郎伝説』『独島中毒』『徹底比較 日本vs韓国』『南極1号伝説』『韓国の「変」』など著書多数。