不機嫌でいるよりも、上機嫌でいたい。
それは誰でもそう思うことですが、日々の生活のなかではさまざまな出来事があり、必ずしも常に上機嫌でいることは、なかなか難しいものですよね。
わたしの経験からお話しますと、物事を上手に動かすためには、「不機嫌」のままでは、スムーズに物事を運ばせることは難しい印象があります。
些細なことですぐイライラしていたら、冷静な判断ができません。周りのスタッフや家族にも、余計な心配をさせてしまうこともあります。
ですが、「上機嫌」でいれば、心の余裕もあることから、冷静な判断もできるようになりますし、自分が笑顔でいられることで、スタッフや家族の顔にも笑顔の連鎖が広がっていくものです。
物事を上手に動かすためには「不機嫌」では生産性が上がらないが、「上機嫌」でいれば、いろんな能力を発揮できる。
今日紹介する斉藤孝先生の「上機嫌の作法」では、そのことについての説明が随所に散りばめられてます。
今回もわたしの言葉を交えながら、本書の内容を紐解いていきたいと思います。
◇ 「不機嫌」なままでは生産性が上がらない
くよくよして、むっとして、無気力でいて、何か新しいものが生まれるでしょうか?
私には、不機嫌さは「なんらかの能力が欠如しているのを覆い隠すため」だとしか考えられません。
たとえば、無能さを突っ込まれないようにするため。あるいはお調子者だとかバカだとか思われないようにするため。
不機嫌であることが、あたかも威厳があり、知的であるかのように思うのは大きな勘違いです。P11
人間なので、不機嫌なときもあります。これは至極当然なことであり、24時間までは言い過ぎですが、わたしたちが普段生活をしている時間帯、すべてにおいて機嫌の良い人は、そう滅多にいません。
ただ、個人プレーで尚且つ無人島で一人暮らしているならまだしも、職場や学校などにおいて、いつまでもその不機嫌さを引きずっていては、周りの人たちが気を揉んでしまうのも、また事実です。
どこかのタイミングで「気持ちの切り替え」は必要です。
不機嫌で居続けるより、上機嫌でいたほうが、心にも余裕が出てくるものです。
心に余裕ができてくると、いろんな思考を冷静に判断することができます。
心に余裕を持たせること。不機嫌でいるよりも、常に上機嫌でいたいとわたしは思っています。
◇ 四つの身体的基本原則
上機嫌力をつける前段階として、わたしが対人関係で大事だと考える四つの身体的基本原則を挙げましょう。
① 目をみる
② 微笑む
③ 頷く
④ 相槌を打つP34
仕事などで打ち合わせをする場合、まずは相手の目をみて喋ります。
「一隻眼」ということわざがあるように、目をみるだけで「人を見抜ける」チカラなどありませんが、目と目がつながることで、そこから相手との人間関係が良い方向へと繋がっていくような気がするのです。
自分から微笑むことも「上機嫌力」を身につけるためには大切なことです。
たとえ相手が不機嫌な人でも、取り繕ったものではなく、心から微笑んでいれば、最後は相手もそれに答えてくれるものだと、わたしはさまざまな経験から学ぶことができました。
頷く、相槌を打つも、表現する手段としては得策です。
例えば取材などで初対面の方と話をする場合なども、「きちんと話を聞いているよ」と合図を送ることにより、いろんなことを聞かせてくれたりもするのです。
目をみる。微笑む。頷く。相槌を打つ。
これらを実践することで、ふわりと心が軽くなるから不思議です。
◇ ふっきり上手になる
自分で機嫌よくしようと努めていても、なかなかそうならないことは当然あります。
自分のなかに悪いイメージがあって負の力が働くときは、どうやっても気分がすぐれない。
どうやってそれを払拭していくかが鍵となります。
執着、思い込み、欲望、嫉妬……何かに囚われる気持ちをスパッと断つ。
これが「ふっきり上手」になるということです。
ふっきるためにはどんな力が推進力となるのか。
三つのタイプを挙げてみます。
① 断言力
② 想像力
③ 自分を笑い飛ばす力
いずれも現実に呑み込まれるままにしておかない。
状況から一旦身を引き剥がす。そして自己肯定の視点に立つ。
自己肯定はできても、他人を受け入れることができなければ、自己チューにすぎません。P38
過ぎ去ったことをいつまでも悔やんでいても、そこから先に進むことはできません。
負のイメージが心のなかに定着してしまうと、それを払拭するにはそれなりの時間がかかってしまいます。
わたしが気分を変えたいときに行うことは、外を歩いてみたり、筋トレなどを行うようにしています。
身体に少しだけ負荷をかけることにより、体内に蓄積された負のイメージを、汗と一緒に払拭するのです。
身体を動かすことで、ダイエットもできるし、モヤモヤした気分もスッキリ!
まさに一石二鳥です(笑)
◇ 下半身を鍛える意味
人間の下半身は、気力と体力を生み出す、いわば原動力のようなものです。
P103
ダイエットの一環として、毎日エアロバイクを漕いでいるのですが、40分も漕いでいると、太もものあたりがパンパンに膨れ上がるような感覚になります。
しかしそれが「ツライ」とか、「苦しい」とかいった苦痛ではなく、むしろ気持ちが良いのです。
不思議なもので、身体が健康であると、心までもが健康になれるです。
軽いスクワットでもよいので、みなさんも下半身を鍛えてみてはいかがでしょうか?
◇ 自分が笑顔でいられる空間を作り出す
自分が笑顔でいられる状態を、意図的に作り出す。
これを繰り返すうちにそれが技となり、どんなときでも上機嫌が可能になる。
上機嫌力にとって、内側から湧き上がってく感じは非常に大切な感覚です。P171
現状を変化させていくには、もちろん周りの人の助けも必要になってきますが、最終的には、自分で変えていくものだとわたしは感じています。
例えば、今の職場環境が悪いのであれば、それを変える努力をしてみる。それでもダメだったら、さっさと見切りをつけて、自分が笑顔でいられる空間を自分の手で作ったり見つけたほうが、先のことを考えるとずっと幸せな時間をすごせる。
他人でも環境は変えてくれますが、どうせ変えるのであれば、わたしは自分の手で、自分が笑顔でいられる空間を作りたい。
このブログもそうです。自分が笑顔でいられる場所です。
どんな小さなことでもよいので、「自分が笑顔になれる場所」を作ってみるのも、上機嫌になる方法のひとつなのだと感じています。
・もりまとめ
・「不機嫌」なままでは生産性が上がらない
・目をみる。微笑む。頷く。相槌を打つ。ことで、上機嫌になる準備体操をする。
・ふっきり上手になる
・下半身を鍛える
・自分が笑顔でいられる空間を作り出す
今日ご紹介した、斉藤孝先生の「上機嫌の作法」。
読了後、心のなかがふわりと軽くなった気分になりました!
本書が気になる方は、ご自身でお手に取ってみてください。