福島のニュース
  • 記事を印刷

<サブドレン放出>いわき市漁協と協議再開

 東京電力が福島第1原発建屋周辺の井戸「サブドレン」から地下水をくみ上げ、浄化後に海洋放出する計画について、国と東電は27日、説明会でいわき市漁協の組合員らに実施への理解を求めた。第1原発で汚染雨水が外洋に流出していた問題が発覚した2月以降、凍結していた協議が再開した。
 いわき市漁協の矢吹正一組合長は説明会後、「信頼関係は壊れたままだが、汚染水問題の収束と漁業復興に向け、意見をまとめていきたい」と話し、計画を容認するかどうか理事会で意見集約する考えを示した。早ければ6月下旬の県漁連組合長会議前に、取りまとめるとみられる。
 説明会は福島県漁連が開き、漁業者約100人が参加した。福島第1廃炉推進カンパニーの増田尚宏最高責任者が汚染雨水の流出と公表遅れを陳謝し、「もう一度、信頼関係を築けるよう努力する」と述べた。東電が汚染雨水流出の原因と対策、サブドレン計画の概要などを説明したが、質問はほとんどなかった。
 29日には相馬双葉漁協の組合員を対象にした説明会が相馬市で開かれる。


2015年05月28日木曜日

  • 記事を印刷

先頭に戻る