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【スポーツ】<首都スポ>国士舘大サッカー部 首位の原動力は”出世”の松本ら2015年5月29日 紙面から
第89回関東大学サッカーリーグ(東京中日スポーツ後援)は第10節を終え、アミノバイタルカップ(総理大臣杯全日本大学トーナメント関東予選、30日〜6月7日)開催のため、中断期間に入った。1部首位で中断期を迎えたのは14年ぶりのリーグ制覇を目指す国士舘大だ。彗星(すいせい)のごとく現れたFW松本孝平(3年・藤沢清流)が7ゴールの活躍を見せ、MF荒木翔(2年・日本航空)も絶妙パスによる6アシストで得点力アップに貢献している。主将DF中村俊貴(4年・流通経大柏)はタイトル獲得を自らに課す。 (関孝伸) かつては特に有望な選手でもなかった松本は、国士舘大入学に際し、部活動としてのサッカーはもうやらないと決めた。 「その理由としては普通のキャンパスライフに憧れたというのもあります。それでもサッカーは好きなので、仲間たちとチームをつくって神奈川県社会人リーグの3部でプレーすることにしました。でも、相手チームの選手がおじさんばっかりで歯応えがありませんでした」 物足りなさを満たすため、1年の秋に国士舘大サッカー部の門をたたいた。人よりも半年あまり遅れての入部だったが、遅すぎはしなかった。 昨年、Bチームの一員として、育成の舞台であるインディペンデンスリーグで全国優勝し、決勝大会のMVPに輝いた。一時的にAチームに呼ばれ、関東大学1部リーグでのデビューも遂げた。そして、迎えた今季は第3節の駒大戦から出場するようになり、4ゴールの荒稼ぎを含む合計7得点を挙げてランキングの2位につける。“出世”といっていいだろう。 「サッカー部に入ろうと思ったのは、体がなまらないようにしておこうと考えたからです。それくらいの気持ちでしたし、トップチームで活躍できるようになるなんて想定外でした。うまいタイプではないので、相手よりも多く走ったりとか、自分が今できることをとにかく精いっぱいやるようにしています」 大学を卒業したら、まずは消防士になろうと志していた。「体を動かせて、なおかつ人のためになるような仕事ができれば」と考えたからだ。現在通う体育学部スポーツ医科学科では救急救命士の資格取得のためにも日々励む。しかし、ここにきてプロサッカー選手の世界にも少しずつ目が向いてきた。 「消防士や救急救命士になろうという思いは変わっていませんが、今の環境で頑張った延長線上にプロサッカー選手というものが見えたならば、最初はそういうところに挑戦してみたいという気持ちも出てきています」 遅れてやってきたストライカーが関東大学リーグを席巻する。まだ3年生。進路の見直しを迫られる日が待ち受けているかもしれない。 <松本孝平(まつもと・こうへい)> 1994(平成6)年7月31日生まれの20歳。神奈川県出身。186センチ、85キロ。小1のときに地元藤沢市の石川SSSでプレーを始め、滝の沢中を経て藤沢清流高に進む。高校時代の最高成績は関東大会準優勝。大柄な体格の割にはスピードと豊富な運動量を誇るFW。空中戦での強さも持ち味とする。 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中 PR情報
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