第1日、7アンダーで2位につけた藤本佳則=JFE瀬戸内海GCで
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◇ミズノ・オープン<第1日>
▽28日▽岡山県笠岡市、JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(7415ヤード、パー72)▽晴れ、気温27・3度、南東2・3メートル▽賞金総額1億円、優勝2000万円▽144選手▽観衆2280人
藤本佳則(25)=国際スポーツ振興協会=が8バーディー、1ボギーの7アンダーで2位につけた。インの10番からスタートした藤本はいきなり4連続バーディーを奪う圧巻のスタート。アウトに入っても2バーディーと安定したゴルフを展開した。ニュージーランドのM・ヘンドリーが9アンダーで首位に立った。
鍛え上げた丸太のような腕を振って、藤本が次々とティーショットをフェアウエーに置く。上背こそ165センチと小さいが、大学時代(東北福祉大)から取り組んできたウエートトレーニングで、ツアーでも屈指の飛ばし屋と言われるまでになった。上半身は見事な逆三角形。発達した広背筋は、シャツの上からもすぐにわかるほど。
調子は決してよくない。痛めた右手首の影響で、予定していた25日の全米オープン日本地区最終予選会(岡山県・鬼ノ城ゴルフ倶楽部)を欠場したほど。
「悔しかった。調子は悪くなかっただけにね」と藤本。今も打つたびに走る痛みに耐え、バーディーを量産した。この大会で上位4位(有資格者をのぞく)に入れば、7月の全英オープン切符が手に入る。今年の会場は、「ゴルフの聖地」と呼ばれる、スコットランドのセントアンドルーズ・オールドコース。
「行きたいね。世界レベルのセッティングを体験したい。行って、実際に体験してみないとわからないことってあるから」と藤本。
全英オープンはルーキーイヤーだった2012年にも出場している。ただ、3年前とは比べものにならないほどステップアップしている自負がある。「いろんなトレーニングを継続してやってきたから。すべての数値で伸びている」と藤本。
4戦を消化した時点で、パーキープ率はツアートップ。この日も9番ホールの3打目、グリーン奥のラフからの下り傾斜の難しい寄せを、柔らかいロブショットでピン20センチにつけた。パワーだけじゃない。硬軟合わせた技術の進歩が、藤本を支えている。 (青山卓司)
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