投資のスタイルにはトップダウン・アプローチとボトムアップ・アプローチがあります。
トップダウン・アプローチとは、マクロ経済に代表される全体的な視点から、市場の次の動きを予想するやり方です。言い換えれば「ストラテジストの視点」です。
代表的なトップダウン・アプローチの投資家にはジョージ・ソロスが居ます。春山昇華さんのアプローチもトップダウンです。
FXや債券をトレードする場合、トップダウンの視点が不可欠です。だから僕がインヴァスト証券のセミナーで喋っていることは、すべてトップダウンの話です。
トップダウン・アプローチで重要になることは、ざっくりとした資産配分で間違えないように気を付けるということです。
そこで重要な判断材料となるのは金利です。続いて為替、マネーサプライ、企業収益の総和、
PEマルチプルが拡大しているか縮小しているか、GDPなども常に議論の対象となります。
僕がトップダウン・アプローチに開眼するきっかけになったのは昔CJローレンスという証券会社に居たエド・ハイマンというエコノミストのリサーチ・レポートです。彼のレポートは文字が極端に少なく、その代りふんだんにグラフやチャートをつかっています。それらのグラフの上から、手書きでコメントを殴り書きするわけです。これは、あたかもマンガを読むような感覚ですらすら読めます。
僕が中途で日本の証券会社に入った時、日本株を外人に売る国際営業部に配属されたのですが、一階下の外国株式部(こちらはアメリカ株などを日本人に売る仕事)のゴミ箱に捨ててあるCJローレンスのレポートを、掃除のおばさんが来る前に拾って読むという事を日課にしていました。新入りだったので、気兼ねして、皆が読み終わり、ゴミ箱行きになるまで待っていたわけです。そのうち外国株式部の人たちが「とっておいてあげるよ」と言ってくれたので、ゴミ箱漁りはしなくて済むようになりました。
ボトムアップ・アプローチは個別株の業績の分析から始める、ミクロの視点です。そこでは強い会社、個別企業の四半期の業績などを問題とします。言い換えれば「アナリストの視点」です。
代表的なボトムアップ・アプローチの投資家にはウォーレン・バフェットやピーター・リンチが居ます。彼らはエコノミストの言う事を参考にして企業に投資するのではなく、どんな経済の状況でもズッコケない会社を探すわけです。
僕がマネックス証券のセミナーで話をする場合、ボトムアップの話が多いです。
ボトムアップ・アプローチでは、決算のポジティブ/ネガティブ・サプライズを問題にします。また収益のモメンタム、キャッシュフロー、バランスシート、マーケットシェア、潜在市場規模などが話題になる場合が多いです。
ボトムアップ・アプローチの問題点は、偏った投資になりがち、結果に大きなばらつきが出る、ベアマーケットを軽視しがち、などです。
成長株の分析は、ボトムアップ・アプローチになります。だから僕がサンフランシスコで勤めていたH&Qという投資銀行は100%ボトムアップであり、エコノミストやストラテジストは居ませんでした。兎に角、しらみつぶしに企業を回って、技術的優位や、顧客獲得状況や、既存店売上比較などを執念深くフォローするわけです。
これはジム・クレーマーがよく言っていることだけど、企業の経営者はトップダウンのエコノミストやストラテジストより景況感を肌で感じていることが多いです。ボトムアップは視野狭窄に陥りやすい反面、トップダウンより早く状況の変化に気がつく場合もあります。
トップダウン・アプローチとは、マクロ経済に代表される全体的な視点から、市場の次の動きを予想するやり方です。言い換えれば「ストラテジストの視点」です。
代表的なトップダウン・アプローチの投資家にはジョージ・ソロスが居ます。春山昇華さんのアプローチもトップダウンです。
FXや債券をトレードする場合、トップダウンの視点が不可欠です。だから僕がインヴァスト証券のセミナーで喋っていることは、すべてトップダウンの話です。
トップダウン・アプローチで重要になることは、ざっくりとした資産配分で間違えないように気を付けるということです。
そこで重要な判断材料となるのは金利です。続いて為替、マネーサプライ、企業収益の総和、
PEマルチプルが拡大しているか縮小しているか、GDPなども常に議論の対象となります。
僕がトップダウン・アプローチに開眼するきっかけになったのは昔CJローレンスという証券会社に居たエド・ハイマンというエコノミストのリサーチ・レポートです。彼のレポートは文字が極端に少なく、その代りふんだんにグラフやチャートをつかっています。それらのグラフの上から、手書きでコメントを殴り書きするわけです。これは、あたかもマンガを読むような感覚ですらすら読めます。
僕が中途で日本の証券会社に入った時、日本株を外人に売る国際営業部に配属されたのですが、一階下の外国株式部(こちらはアメリカ株などを日本人に売る仕事)のゴミ箱に捨ててあるCJローレンスのレポートを、掃除のおばさんが来る前に拾って読むという事を日課にしていました。新入りだったので、気兼ねして、皆が読み終わり、ゴミ箱行きになるまで待っていたわけです。そのうち外国株式部の人たちが「とっておいてあげるよ」と言ってくれたので、ゴミ箱漁りはしなくて済むようになりました。
ボトムアップ・アプローチは個別株の業績の分析から始める、ミクロの視点です。そこでは強い会社、個別企業の四半期の業績などを問題とします。言い換えれば「アナリストの視点」です。
代表的なボトムアップ・アプローチの投資家にはウォーレン・バフェットやピーター・リンチが居ます。彼らはエコノミストの言う事を参考にして企業に投資するのではなく、どんな経済の状況でもズッコケない会社を探すわけです。
僕がマネックス証券のセミナーで話をする場合、ボトムアップの話が多いです。
ボトムアップ・アプローチでは、決算のポジティブ/ネガティブ・サプライズを問題にします。また収益のモメンタム、キャッシュフロー、バランスシート、マーケットシェア、潜在市場規模などが話題になる場合が多いです。
ボトムアップ・アプローチの問題点は、偏った投資になりがち、結果に大きなばらつきが出る、ベアマーケットを軽視しがち、などです。
成長株の分析は、ボトムアップ・アプローチになります。だから僕がサンフランシスコで勤めていたH&Qという投資銀行は100%ボトムアップであり、エコノミストやストラテジストは居ませんでした。兎に角、しらみつぶしに企業を回って、技術的優位や、顧客獲得状況や、既存店売上比較などを執念深くフォローするわけです。
これはジム・クレーマーがよく言っていることだけど、企業の経営者はトップダウンのエコノミストやストラテジストより景況感を肌で感じていることが多いです。ボトムアップは視野狭窄に陥りやすい反面、トップダウンより早く状況の変化に気がつく場合もあります。