日本の商品をネットで転売、訪日で稼ぐ韓国人が増加

免許必要な医薬品も人気

日本の商品をネットで転売、訪日で稼ぐ韓国人が増加

 先月初めに友人と大阪へ2泊3日の旅行をした大学生のAさん(25)は、日本での買い物で小遣いを稼いだ。帰国前に関西国際空港の免税店でチョコレートやバナナの形をした菓子など有名な日本みやげを15万ウォン(約1万7000円)分購入した。バナナの形の菓子は韓国で1箱2万5000ウォン(約2800円)から3万ウォン(約3300円)で売られているが、日本では970円で買えた。韓国に戻ったAさんは、これらの菓子をインターネットで購入額の約1.5倍の値段で販売し、8万ウォン(約9000円)ほどの利益を手にした。Aさんは「大金ではないが、日本での宿泊費分くらいは取り戻した。旅行をして小遣いも稼げて一挙両得だ」と満足げに語った。

 日本で買った物を韓国に持ち込み、ネットで転売する人が増えている。旅行や出張で日本に行くついでに食品や化粧品を買い込み、転売して差益を得るのだ。韓国の輸入価格よりも日本で買う方が安い上、ここ3年ウォン高・円安が続いていることも、こうした「副業」が盛んになった原因だ。

 仕事で毎週福岡を訪れているBさん(29)は、出張のたびにバナナの形の菓子を20-30箱買い込み、ネットで販売している。最近では日本の美容グッズの転売も手がけるようになった。こうした副業で得る収入は月に40万-50万ウォン(約4万5000-5万6000円)ほど。Bさんは「日本に年50回ほど出張しているが、これほどの副業はない」と話している。

 ポータルサイト・ネイバーの「中古ナラ」などの大型売買サイトには「日本の菓子や化粧品を購入して差し上げます」といった書き込みが1日に数十件掲載される。人気商品は書き込みから数時間で予約が締め切られるほどだ。

 税関申告が必要になるほど大量の物品を持ち帰った場合(600ドル〈約7万4000円〉以上)に申告せず、摘発を逃れる方法もネット上で広まっている。あるサイトには「もし税関で携帯品が多すぎると疑われたら『知人らへのプレゼント用に買った』と言い繕えばいい」といったアドバイスも載っている。

 日本を訪れた人々がネットで転売する商品の中には、胃腸薬もある。薬剤師免許のない人が医薬品を販売するのは違法だが、ネット上では活発に売買が行われている。

イ・スンフン記者
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