倒産・動向記事
2015/05/29(金) | 元・「ホテル蔵王」運営 蔵王山・火山活動も影響 株式会社セントラルプロパティマネジメント(旧:紀州鉄道ホテル蔵王株式会社) 破産手続き開始決定受ける 負債1億2800万円 |
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「東京」 (株)セントラルプロパティマネジメント(資本金1000万円、中央区日本橋蛎殻町1-24-7、代表中川源行氏)は、5月28日に山形地裁へ自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。
申請代理人は木村晃一弁護士(中央区八重洲2-2-12、清水直法律事務所、電話03-5202-0585)。破産管財人は青柳紀子弁護士(山形市城北町1-3-17、五十嵐法律事務所、電話023-643-3783)。
当社は1979年(昭和54年)11月に旅館・ホテル事業を目的として設立。91年に鉄道事業、ホテル事業などを展開する紀州鉄道(株)(東京都千代田区)に買収され、商号を紀州鉄道ホテル蔵王(株)に変更。その後は、紀州鉄道(株)の子会社として、同社が所有する本館47室、別館18室、大宴会場、レストランを備えた「ホテル蔵王」(山形市蔵王温泉)の運営を手がけ、個人客のほか、社内旅行、小・中学校の修学旅行、高校・大学のスキー合宿、サークル・ゼミ合宿などで利用されてきた。2009年3月期の年収入高は約9200万円としていたが、中国、韓国などアジア圏からの集客に注力したほか、2009年1月から放映されたNHK大河ドラマ「天地人」の影響による観光客増などから、翌2010年3月期の年収入高は約3億6600万円に増加した。
しかし、東日本大震災発生による影響から、利用客数が大幅に落ち込んだほか、閑散期に営業を停止したことで売り上げは徐々に減少。2012年11月からは別館をペットと泊まれるドギーホテルとして新たなサービスを開始したものの、2014年10月以降の蔵王山の火山活動活発化の影響から集客はさらに落ち込み、「ホテル蔵王」の不動産は3月23日付で都内の企業に売却され、5月13日付で商号を紀州鉄道ホテル蔵王(株)から現商号に変更するとともに本社を山形市蔵王温泉から現所に移転。5月23日をもって営業を休止していた。
負債は2014年3月期末時点で約1億2800万円。