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口永良部島が爆発的噴火 火砕流発生、全島避難 警戒レベル初の「5」

噴火した口永良部島
爆発的噴火が発生した鹿児島県の口永良部島(気象庁のホームページから)
Photo By 共同 

 29日午前9時59分ごろ、鹿児島県の口永良部島の新岳で爆発的噴火が発生した。火砕流も発生し海岸まで到達。気象庁は噴火警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から最も高い5(避難)に引き上げた。鹿児島県屋久島町は全島に避難指示を出し、住民ら約130人が同日午後、船やヘリコプターで10キロ余り離れた屋久島へ避難した。

 住民の多くは噴火後、島西部の避難所に一時避難。屋久島町などによると、気道熱傷を負った男性(72)と体調不良を訴えた男性(82)が県のヘリで屋久島の病院に搬送された。

 気象庁は噴火のタイプについて、水蒸気噴火ではなく、マグマによる噴火の可能性を指摘。噴石が火口から3キロ以上飛び3人が負傷した1966年の噴火と同規模とみているとした上で、今後も同じ程度の噴火が続く恐れがあるとし、厳重な警戒を呼び掛けた。

 噴火警戒レベルは2007年に運用が開始され、5へ引き上げられたのは初めて。特別警報に位置付けられている。

 気象庁によると、最も大きな噴火は5〜6分続き、黒い噴煙が火口の上空9千メートル以上にまで達した。その後も噴火は複数回にわたり起きた。

 政府は首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置。内閣府によると、鹿児島県は屋久島町に災害救助法を適用。避難所の設置費用などを国と県が負担する。県は自衛隊に災害派遣を要請した。住民は海上保安庁のヘリや町営フェリーなどで避難した。

 新岳では昨年8月3日、80年9月以来の噴火が発生。気象庁は噴火警戒レベルを最も低い1から3に引き上げ、住民らが島外に避難した。今年3月には、高温の溶岩や火山ガスなどが噴煙や雲に映り、明るく見える「火映」も観測した。

 4月に入ってからは、二酸化硫黄の放出量が1日当たり900〜2600トンに上ったほか、火山性地震も1カ月で50回以上を観測。5月23日にも震度3の地震を観測したため、気象庁は噴火の発生を警戒していた。

[ 2015年5月29日 18:15 ]

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