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「大風呂敷広げても、結局続かないのが中国」 南米バラマキ歴訪の李首相に地元酷評
なかでも地元メディアなどが痛烈に批判したのが、中国肝いりプロジェクトの1つである南米大陸横断鉄道の建設だ。大西洋沿岸のブラジルと太平洋沿岸のペルーを結び、総延長は約5300キロに及ぶとされる。今回の李氏歴訪で、中国とブラジル、ペルーの3国が実現性に向けて検討に入ることで合意した。
ところが、香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト紙(25日付)にコメントを寄せた現地の運輸専門家は「実現可能性のない古いアイデア」と指摘し、「完成には130億ドル(約1兆5000億円)の投資が必要なのに、現在の航路から2000キロしか短縮できない。単なる政治的な問題だ」と斬り捨てた。中国の国営企業による現地雇用が期待できないことも危惧した。
また、中国との取引に詳しいブラジルの専門家も同紙に、「政治的な投資には警戒しなければならない。(李氏が)表明したいくつかの施策はすでに発表されたものがあるが、実現していない」と語っている。