Number Webは、この新しい競技、文化を追う全6回の短期集中連載を企画しました。
第1回は、日本のeスポーツシーンを牽引する「League of Legends Japan League」の成り立ちと急成長の裏側に迫ります。
煌びやかな照明と音響、巨大なスタジアムを埋める数万人の観客。彼らの視線の先にあるのは――ゲーム!?
そんな導入で始まるテレビ番組や、ニュース記事を目にしたことがある人も多いのではないだろうか。そう、ビデオゲームを競技としてプレーし、それを競技として観戦する「eスポーツ」は、日本の“スポーツ界”で今もっとも急速に成長している分野の1つなのだ。
『ストリートファイター』、『大乱闘スマッシュブラザーズ』など日本で有名なシリーズにも世界大会が存在するが、中でも最大のプレーヤー人口と最大級の賞金額を誇るのがPCゲーム『League of Legends(以下LoL)』である。
LoLは2009年にアメリカでスタートし、瞬く間にヨーロッパ、南米、アジアを席巻したゲームだ。2015年現在、世界全体で1億人近いプレーヤーがいると言われており、これは野球の3倍、ラグビーの20倍、そしてテニスに並ぶ数字である。
韓国では将来就きたい職業の2位がプロゲーマー!
LoLの2014年の世界大会決勝の模様はNumber Webでもレポートをしたが、アジア最大のサッカースタジアム・ソウルワールドカップ競技場に4万人を超える観客が世界中から集まり、3000万人以上がオンラインでの配信を視聴したということからも勢いが窺い知れるのではないだろうか。この大会の優勝賞金は1億円、アメリカではトッププレーヤーにプロアスリート用のビザが発給され、韓国では子供の将来つきたい職業2位がプロゲーマーであるなど、eスポーツ先進国の状況は日本からは想像を絶するものになっているのだ。