ターンテーブリストのレジェンドDJ QBert率いるマネージメント会社「Thud Rumble」とインテルが共同で開発した、DJブースに据え置くことができる極小のDJソフト専用チップが話題となっています。今回開発されたチップには、インテルの「Edison」というSDカードとほぼ同サイズ(25×35.5mm)のコンピューター・モジュールが使用されています。
カリフォルニアで開催されたDIYの展示会「メイカーフェア」で展示された専用チップにはNative InstrumentsのDJソフトTRAKTORがインストールされていて、TRAKTORの情報は接続されたディスプレイで視認できます。現段階ではプロトタイプのため製品化は未定ですが、もしもクラブに普及したらデジタルDJは、パソコンを持ち込まずにUSBメモリーだけでよくなりそうです。
出典:YouTube
Thud RumbleはEdisonで動作するアプリの開発にも協力していて、動画ではこのアプリを制御するコントローラのStantonのターンテーブルSTR8-150、Native InstrmentsのMIDIキーボードKomplate Kontrol S25、そしてMaschine MK2と共に展示されています。Stantonのターンテーブルにはセンサーが直接埋め込まれていて、DJがターンテーブル上で行う動作やプレイする音をデジタル化して録音できます。
極小の専用チップにより、ハードウェア的な機材感が増して、DJやライブパフォーマンス時のビジュアルもよりクールに見えます。
最近のDJミキサーには、パソコンと接続するだけでDJソフトのDVS(デジタル・ヴァイナル・システム)を使用したDJプレイができる機種もあります。Thud Rumbleとインテルが開発した専用チップがシステムとしてクラブに常設されることで、例えば、アナログレコードとデジタルファイルを併用するDJにとっては、プレイ時の切替の煩わしさから解放されて、よりDJプレイに集中することができそうですね。このような極小チップの登場に