「実力主義」が日本企業に浸透し、大手企業が学歴不問を表明するなど「学歴よりも能力」という気風が広まったかに見えたが、「やはり日本は学歴社会」と嘆く低学歴会社員は多い。5/26発売号の週刊SPA!では『[低学歴]会社員のリアル』という特集を組み、中卒~偏差値49以下の大卒者300人<35~45歳対象>にアンケートを実施した。すると、仕事以外でも「学歴の壁」を感じる瞬間があることが判明。ここでは、彼らの嘆きを聞いていこう。
◆「合コンで大学名を言うとドン引きされる」
独身の低学歴会社員が最も嘆いていたのが、婚活における学歴だ。婚活サイトなどでは学歴を選択する項目があり、ここで条件から外されてしまうという。
「選択肢には“義務教育”というのがあって、要は中卒者のこと。下には下がいると思って、余裕で“高卒”を選択したけど、なかなか相手が見つからない」(38歳・高卒者・Aさん)
40歳ともなれば、年齢的な条件からも婚活相手として弾かれてしまう。そのため、婚活サイトを諦め、合コンに繰り出すのだが……。
「会社の後輩の合コンに参加させてもらった際、話の流れで大学の話になった。出身大学を言ったら、明らかに女性の顔が曇って連絡先すら教えてもらえなかった」(37歳・M大学卒・Bさん)
Bさんの年収は800万円。まあまあの好物件のはずなのだが、合コンに来る女性のハートを射止めることはできなかったようだ。
◆既婚者を襲う低学歴の恐怖
では、既婚者の場合はどうか。妻も低学歴を承知で結婚している以上、さほど「学歴の壁」を感じることはなさそうだが、実際はそうでもない。
「子供に勉強を教えるときが最も情けなくなる。今はまだ簡単な計算や読み書きだからいいが、中学生になったら絶対に教えられないと思う」(39歳・中卒・Cさん)
「子供には『絶対大学に行ったほうがいい』と言うと、『お父さんのコンプレックスをおしつけないでほしい』と言われた。ショックだった」(45歳・高卒・Dさん)
さらに、低学歴を理解しているはずの妻も時と場合によっては、傷つけてくることも。
「夫婦ケンカをしていると、大卒の妻に口で絶対に勝てない。ロジカルに攻められてしまうと、何も言えなくなる。言葉が出てこない」(44歳・高卒・Eさん)
会社では、学歴を理由に出世コースに乗ることもできない低学歴会社員。プライベートでは女性にバカにされ、妻や子供にも蔑まれることも。就職時に受けた「学歴の壁」はアラフォーになった今も、彼らを苦しめ続けているのが実情だ。
<取材・文/日刊SPA!編集部>
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