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 報道番組「クローズアップ現代」に過剰演出があった問題で、NHKは29日、匿名の映像を使用する際にチェックシートを導入することや、番組担当者以外も試写に参加するといった再発防止策を発表した。

 チェックシートは「匿名の理由は何か」「取材対象の意向は確認したか」など9項目を問うもので、担当者や上司がこれに基づき匿名にするかどうかを判断。制作責任者が最終確認する。放送前の試写では、取材・制作担当者とは別の担当者が参加することなどで複眼的に検証する。

 さらに、番組の提案から放送までのリスクを「見える化」するため、チーフプロデューサーなどが確認し、上司の部長などに報告する「取材・制作の確認シート」も使うという。

 研修を通じてジャーナリストとしての再教育も強化する方針。黄木紀之編成局長は「現場を萎縮させるためではなく、活発な議論を促したい」と語った。