【コラム】朴大統領訪米の格式は重要ではない(2)

【コラム】朴大統領訪米の格式は重要ではない(2)

2015年05月29日10時31分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  2つ目、オバマ大統領と安倍首相は今回の首脳会談でいくつか重要な結果を出したが、だからと言って韓国人がこれをうらやんだり過小評価したりする必要はない。韓米関係はすでに類似したものなどを成就しているからだ。例を挙げるならば、米国と日本が首脳会談で新しい防衛協力のための指針(ガイドライン)を公開したが、韓国と米国は2014年10月に戦時作戦統制権(OPCON)についての協議を終わらせた。韓米両国は2013年3月に新たな局地挑発対応計画(CPP)を、2011年10月には拡張抑止力対話(EDD)を成し遂げた。

  米国と日本は環太平洋経済連携協定(TPP)の締結に必要な米日2国間協議のために努めているが、ソウルとワシントンはすでに韓米自由貿易協定(KORUSFTA)を締結した。

  ある1つの同盟が、ほかの同盟よりも優れているかどうか確かめようとする話ではない。安倍首相が受けた歓待について是非を言うことや首脳会談を比較することは本当に無意味だということを言いたいのだ。韓国と米国は十分に成就したものが多いのだから、日本に関して不安感を持つ必要があまりないという点を強調しようとしているのだ。

  従って私は、儀式や格式をものさしにして来月の韓米首脳会談を眺めることはしない。両国首脳の今回の会談は、すでに格式を超越した首脳会談だ。非常に近い同盟である韓米同盟のために、本当に互いに好意を持った指導者同士が会うことだ。こうした理由のため、意識は必要ない。代わりに首脳会談の雰囲気は格式が抑制された中で親密でなければならない。私が見たいのは虚礼虚式ではない。むしろ両国首脳が気候変化や貿易問題、医療保障制度、核安保・不拡散に対する考えを共有する場面を見たい。本当に親しい友人を家に招いた時は高価な食器は出さない。胸襟を開いた親密な対話が、より重要だ。朴大統領とオバマ大統領に私が期待しているのはまさにそれだ。

  ビクター・チャ米国ジョージタウン大学教授

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