【コラム】朴大統領訪米の格式は重要ではない(1)

【コラム】朴大統領訪米の格式は重要ではない(1)

2015年05月29日10時31分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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イラスト=パク・ヨンソク
  ホワイトハウスは来月16日に朴槿恵(パク・クネ)大統領がワシントンを訪問すると26日発表した。韓国と米国大統領の首脳会談は、それ自体として常に重要だ。それならば今回の訪問が特に重要な理由は何か。

  日本の安倍晋三首相は4月26日から5月3日まで米国を訪問した。朴大統領の今回の訪米が、世論で揺らぐようでは困る。安倍首相の訪米に“匹敵”するものにさせようとする露骨な欲求が、重要な影響を及ぼしてはいけない。

  首脳会談は実質的な内容が重要だが、格式や儀式もまた重要なのは事実だ。これに関して安倍首相が受けた「国賓訪問」に次ぐ手厚いもてなしのために、多くの韓国人の機嫌を損ねた。安倍首相は日本の首相の中で初めて上下院合同演説という栄誉を授かった。

  韓国は怒りで反応した。私は安倍首相の訪米1週間後にソウルを訪れた。ほとんどすべての韓国人が、安倍首相が慰安婦問題について謝罪せず失望したという事実を知った。安倍首相が受けた過度な歓待に腹を立てていることも知った。韓国の反応は「安倍首相はよくて朴大統領はなぜダメなのか?」だった。

  秋にワシントンを訪問する習近平中国国家主席もまた、非常に似た水準の手厚い接待を受けるだろうという事実も韓国人を不快にしている。多くの人々が、これを朴大統領に対する微妙な欠礼、日本に対する偏愛、新興強大国である中国に対する特別待遇と受け止めている。

  だが朴大統領の訪米に、日本・中国の指導者水準の格式を期待するのは正しくない。最初に、米国政府が格式を省略した実務的訪問で朴大統領を迎えるのは、彼女に対する無礼の表現ではない。実際、朴大統領は2013年5月すでに米国を公式訪問した。ホワイトハウスで晩餐をし、上下院合同演説を行った。

  同じ国から来た前任・後任の大統領が続けて米議会で演説するのは異例だ。ところが朴大統領は2011年10月に米国を訪問した李明博(イ・ミョンバク)元大統領に続いて議会で演説した。上下院合同演説を終えた朴大統領はまるでロックスターのようだった。平常時は威厳を持って行動している下院と上院の議員が朴大統領と写真を撮るために我先にと押しのけ合って駆けつけた。

  ホワイトハウスを初めて訪問した国家元首がそのような手厚い接待を受けたことも、また異例なことだった(安倍首相の場合は、今回が2回目の米国訪問だった)。

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