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選抜総選挙でやっぱりAKB48!E-girls、Apinkも上位で女子パワー全開?

日経トレンディネット 5月29日(金)18時24分配信

 CD(サウンドスキャンのデータ)、ダウンロード(iTunes)、ラジオでの放送回数、ツイッターでのツイート回数、そしてLook Up(CDからPCへの取り込み)回数の5要素が含まれるビルボードジャパンチャートを読み解き、ヒット曲を見つける連載の第11回目です。月の前半と後半の2回にわたってヒットチャートを読み解いてまいります! またチャートを読み解く意義についての詳細は、第3回を併せてお読みください。

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 今回は「AKB48 41stシングル 選抜総選挙」が近づく中、チャートにもその影響が表れているようです。

データ提供:ビルボードジャパン(http://www.billboard-japan.com/)

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●「選抜総選挙」の投票券入りシングルでAKBが1位

 1位はAKB48のメジャーデビュー以降通算40作目(CDでは39作目)となるシングル「僕たちは戦わない」。今回は、「AKB48 41stシングル 選抜総選挙」の投票券(正確には投票用シリアルナンバーカード)が封入されており、一般流通分だけでも初動で42.8万枚と、前作「Green Flash」(同18.1万枚)の2倍以上の売れ行きです。しかもTwitterもダントツの1位、ラジオやLook Upも3位と4部門でTOP3入りしており、“投票券封入”だけではないヒット感をしっかり出しています。

 2010年以降の初夏のAKBシングルといえば、「ポニーテールとシュシュ」→「Everyday、カチューシャ」→「真夏のSounds good!」→「さよならクロール」→「ラブラドール・レトリバー」と、さわやかな曲調とそれに合う水着のミュージックビデオも大きな話題でした。一方、本作はメッセージ性の強いマイナー調に、戦闘シーンの多いビデオ(戦いの虚しさを、身をもって証明?)、そして激しいダンスナンバーなのにそのイメージからはほど遠い、島崎遥香がセンターを務めているなど、意外尽くし。これらが、コアファン以外にも刺さったゆえのヒットなのか、今後も注目していきたいです。

●3位、4位に女性ダンスグループが台頭!

 2位は、嵐の46作目「青空の下、キミのとなり」で、CDのみならずLook UpやTwitterの強さから、先週からの1ランクダウンにとどまりました。嵐はいつもクールで流麗なダンスチューンが多いせいか、本作や「GUTS!」「ワイルド アット ハート」など、たまに歌う歌謡ポップス路線は印象が深く刻まれる気がします。

 3位と4位には日韓の女性ダンスグループがランクイン。このうち、E-girlsの13作目となる「Anniversary!!」は、ダウンロードで1位になり、CD、Look Up、TwitterでもTOP10入り。女性グループとしては群を抜くバランスの良さで、その国民的な人気を裏付けています。ちなみに、このシングルは代表曲「Follow Me」をよりスローで朗らかにしたようなダンスナンバーですが、CDのカップリングでは、1970年代の洋楽アイドルバンド、ベイ・シティ・ローラーズの名曲「サタデー・ナイト」をカバーしています。過去にもYMOの「RYDEEN」や山口百恵「ロックンロール・ウィドウ」をカバーしたり、この常に斜め上を狙いに行ったカバーセンスもあなどれません。

 4位のApink「LUV」は2011年4月にデビューした韓国の6人組女性アイドルグループの日本での3rdシングルです(日本語で歌っています)。2015年2月発売の日本での2ndシングル「Mr. Chu-Japanese Ver.-」がスマッシュヒットしているので、今回のシングルでどれくらい伸びるかも注目です。

●ロックバンドが絶好調!

 今週も、5位のUNISON SQUARE GARDEN、8位のゲスの極み乙女。、10位のBLUE ENCOUNTとロックバンドが絶好調。

 特に、結成11年目、メジャーデビューから7年目のスリーピースロックバンド、UNISON SQUARE GARDEN「シュガーソングとビターステップ」はCDのみならずTwitterも4位と非常に高いので、「この曲いい!」と口コミした人が予想以上に多かったのではないでしょうか。

 また前回も登場した男女2人ずつからなる4人組バンド、ゲスの極み乙女。「私以外私じゃないの」は、すでに7週目のTOP10入り。年間チャートの上位に入るかもしれないと思うほどの、人気曲に成長しています。

 10位の男性4人組バンド、BLUE ENCOUNT(ブルーエンカウント。通称、ブルエン)「DAY × DAY」も、昨秋のメジャーデビュー以降のリリースは3枚のシングルだけですが、その熱いトークやライブパフォーマンスから話題になりつつあり、本作で初のTOP10入り。

 「なんでもねだり」で19位にランクインした4人組バンド、KANA-BOON同様に、アルバムで大化けしそうな気配がします。

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最終更新:5月29日(金)18時24分

日経トレンディネット