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口永良部島 過去の噴火で死者も
5月29日 13時51分

口永良部島 過去の噴火で死者も
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口永良部島は鹿児島県の屋久島の西北西、およそ15キロにある周囲の長さが50キロほどの島で、およそ80世帯、130人余りが住んでいます。
新岳では昭和8年から9年にかけて断続的に噴火が発生し、住民8人が亡くなるなど大きな被害が出ました。また、昭和41年の噴火では噴煙が火口から高さ5キロの高さまで上がったほか、直径1メートルの大きな噴石が火口から北北東に3キロまで飛びました。
その後、昭和55年以降、噴火は起きていませんでしたが、去年8月に34年ぶりに噴火があり、山頂の火口から数百メートルの範囲に大きな噴石が飛んだほか、低温の火砕流の痕跡などが確認されました。
放出される二酸化硫黄の量は、去年8月の噴火以降増える傾向にあり、1日当たりの放出量は、ことし2月は400トンから2700トン、▽3月20日の調査では3700トンなどと多い状態が続いていました。
3月と4月に行なわれた気象庁の現地観測では、火口の西側付近が熱くなる異常が見られました。また、3月24日以降は、夜間に高温のガスなどが噴煙や雲に映って赤く見える「火映現象」が観測されました。口永良部島で「火映現象」が確認されたのは、平成16年の観測開始以来初めてで、その後の上空からの観測では、去年8月に噴火した新岳の火口周辺で、温度の上昇が確認されたということです。
火山性地震も時々発生していて、ことし1月24日には一時的に増加したほか、島内で揺れを感じる規模の地震が起きたほか、今月23日には震度3の揺れを観測する地震が起きました。
また、去年12月ごろから島の一部が僅かに膨張していることを示すと考えられる地殻変動が続いていたということです。
火山噴火予知連絡会は、ことし2月、「口永良部島では火山活動が活発な状態が継続し火山ガスや地殻変動の観測から今後、活動がさらに高まり、マグマ噴火に至る可能性があることを示す変化も見られ、活動の推移を注意深く見守る必要がある」という検討結果をまとめていました。

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