ワシントン=小林哲
2015年5月29日05時00分
米航空宇宙局(NASA)は27日、来年3月の打ち上げを目指す新しい火星探査機「インサイト」の開発中の様子を公開した。火星表面を自由に動き回る探査車と異なり、定点にとどまって内部の状態を詳しく調べる。測定データは、将来の有人探査にも活用されるという。
NASAによると、インサイトは、コロラド州デンバーにあるロッキード・マーチン社の施設で、開発が続いている。火星着陸まで約半年に及ぶ宇宙空間での移動や、平均温度がマイナス60度以下という火星の厳しい環境に耐えられるかなどを確認するという。
インサイトは火星に着地後、地下5メートルまでドリルを伸ばして地中の温度を測定したり、専用の地震計で内部の状態を調べたりする。地球の内部との違いを比べるなどして、火星の成り立ちや進化の過程の解明に役立てるという。(ワシントン=小林哲)
おすすめコンテンツ
PR比べてお得!