新Google Cardboardにハンズオン:ちょっと大きくなったけど、まだまだ #io15
もっとガンガンやってほしい!
本日開催のGoogle I/Oで、ダンボールVRゴーグルことCardboardの新バージョンが発表されました。米Gizmodoでさっそくハンズオンしています。以下、ショーン・ホリスター記者とブレント・ローズ記者です。
Cardboardの何が変わったかって、まず「バーチャルリアリティを進化させるのか?」って視点からすると、何も変わってません。それは今もダンボールのかたまりで、そこには先進的なカメラとか、ポジショントラッカーとか、ヘッドストラップすらありません。
でも新Cardboardは、より厚く丈夫に、かつ最大6インチのスマートフォンを取り付けられるサイズになりました。スクリーンも大きくなった分、レンズも大きくなっています。それから、磁石と金属のパーツだったボタンもダンボール製になり、より安定して使えるものになりました。
このボタンがどういう仕組みかというと、ダンボールのフラップを押すと伝導性のパッドにつながっていて、それがスマートフォンのタッチスクリーンにタッチします。伝導性素材がスクリーンからボタンを押す指までつながっているので、実際指でスクリーンにタッチするのと同じような状態になります。
また、使っていないときはレンズを保護できるようになりました。顔を覆う側が折りたたみ式になってレンズの片側を保護し、Cardboardのスリップカバーをはめればもう一方も保護されます。
それから、新Cardboardの底面にはQRコードがあり、それをスキャンすることで従来のCardboard SDKで作られたVR体験も新Cardboard用に調整されます。
で、使い勝手は何か変わったんでしょうか? ブレント・ローズ記者が以下、お伝えします。
新Cardboardの使い勝手は初代とほぼ同じで、それは基本的に良いことだと思います。すでにCardboardの前バージョンで何らかのアプリを使った人なら、設定を開いて新Cardboardの底面にあるQRコードをスキャンすればOKです。スマートフォンをはめこんで位置を調整すれば使えます。僕は自分のNexus 6とショーン記者の4.7インチ初代Moto Xで試しましたが、どちらも問題なく使えました。初代Cardboardは小さくて、Nexus 6は絶対入りませんでした。
ただ、革命的だと思うようなことはありません。レンズは大きくなり、前バージョンより若干ハイクオリティになった感じですが、実用上見え方はあまり変わりません。最大の違いは、新しいボタンが前バージョンのボタンよりはるかに安定して使えるということです。この仕組みだと、使っているうちにダンボールがヘタってきて可動範囲が小さくなってしまうのではないかと不安ですが、さしあたりは大丈夫そうです。
でも、まだまだ改善すべき点もあります。たとえば、サードパーティアプリとの切り替えです。これは、スマートフォンをCardboardから取り出したり、手動でアプリを閉じたり、別のアプリを見つけて開いたり、スマートフォンを再度Cardboardに戻したり、といった手順を踏まなくても可能になってほしいです。Cardboardアプリでは使えるアプリがリストになっていますが、Cardboardを装着している限りそのアプリにアクセスできないんです。すごく面倒です。
それから一部のアプリはまだ新Cardboardに対応していないようで、視界が二重にずれて見えました。たとえばゲームのLamper-Diveはかなりずれていて、全然プレイできませんでした。ただしそういうアプリは少数派です。Adult SwimやInsidious 3は、漏らすかと思うくらい良かったです。
グーグルがCardboardを継続しているのはうれしいんですが、正直もっとやってほしいです。Justin LinのSpotlight StoryをCardboardで見たいですし、上に書いたようにアプリ間の切り替えももっと簡単にしてほしいです。それから、顔に付けるストラップもほしいです。でもCardboardという試み自体の面白さは基本的に変わらず、教育向けプログラムのCardboard in the Classroom(Expeditions)だって素晴らしいです。いろいろ進歩しているのは良いと思いますが、でももっとやってほしいってことです。
以下、新Cardboardの画像をいくつか貼っていきますね。
Sean Hollister and Brent Rose - Gizmodo US[原文]
(miho)