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HN・匿名でもかまいません。
「本物の女よりキレイ!!」
そんな言葉にも、もう傷つかなくなった。
そう、Sは言っていました。
Sは男性とされて生まれ、女性として生きる人です。男性器切除などの手術・戸籍の性別変更・女性名への改名を済ませ、雑誌みたいなOLファッションで貿易会社に勤めています。
Sは、女性です。
彼女のような人を「トランスジェンダー女性」とか「MtF(Male to Female)トランスジェンダー」と呼ぶこともあります。また、実際に「MtFである自分」を自認して生きている人もいます。
ですがS自身は、「女性である自分」をずっと生きてきている人です。そしてそれは、男性器を切除する前でも同じことだったといいます。
「私を“元・男性”とか言う人もいるけど、違うよ。私が男だったことなんか一度もないよ。オギャーって生まれて『おめでとう、元気な男の子ですよ』って言われた時から、私はずーっと女だった。黒いランドセルを背負わされても、セーラームーンごっこに入れてもらえなくても。私はずっと、今も昔も、ずーっとずっと、女なんだよ!」
だからむしろ「私は昔男性でした」というほうが、よほどウソをついている感覚になる。なのになぜ、私はわざわざそんな“ウソ”をつかなければいけないと思ってしまうんだろう——。そう言いながら長い髪をいじるSを見て、私はこんなことを思いつきました。
「『人類70億人が、男性/女性のたった2種類に分けられる』。そんな壮大なウソを本当らしく見せるには、その反対側に置くウソをでっちあげないとやってらんない、って話じゃないの」
……ということで今回は、「ウソ/本当の境界線ってなんだろう?」ってことをテーマに、FtM(女性とされて生まれ、男性として生きる人。Female to Maleの略)である彼とお付き合いする女性からのご投稿を紹介します。
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