取材から受けた会社の印象
同社がメインの納入先としているのは、半導体業界。ここ最近、国内の半導体メーカーが危機に立たされていることもあり、同社もまた業界の動向に左右されがちなのでは?と感じていた取材者でしたが、その考えは間違いだったようです。というのも、同社の製品が組み込まれた半導体製造装置は、主に海外の大手半導体メーカーが使用しているもの。日本単体ではなく世界規模で見れば半導体のニーズは極めて安定しており、これに伴って同社も安定的な事業展開を実現できているのだそうです。
“半導体製造装置用ヒーター”というニッチな分野にあえて特化することで、高い専門性を培ってきた同社。他社が対応できない細かいニーズに短納期で応え続けてきたことで、業界内での優位性も確立できています。決して大企業ではない同社ですが、今後も必要とされ続ける企業の一つと言えるのではないでしょうか。
この仕事のやりがい厳しさ
やりがい身につけられるのは、ヒーターに関する知識だけではありません。協力工場とのやり取りを重ねる中で、たとえば金属加工など協力工場のノウハウを習得することも可能。幅広い知識を手にできる環境であることは間違いなさそうです。
厳しさ海外の大手半導体メーカーがエンドユーザーとなるものだけに、要求品質は極めて高く、ミスに対しても非常にシビア。納品後にミスが発覚した場合には、その原因や再発防止策などに関する報告書を数十枚単位で作成することもあるのだとか。検査ひとつをとっても、その責任はきわめて重大と言えそうです。
この仕事の向き不向き
向いている人製品づくりの幅広いフェーズに関わることができます。ものづくりに携わり、スキルを身につけたいと考える方に向いています。
向いていない人先輩がつどフォローしてくれるとはいえ、自らも知識習得に励まなければスキルを身につけていくことは困難です。新しい知識を積極的に吸収していくことに抵抗がある方には、向かない仕事と言えるでしょう。