死亡の富川3姉妹、働いていたのは三女だけ

長女・次女は10年以上無職
3人全員に首絞めた痕跡

 京畿道富川市のマンションで3姉妹の遺体が見つかった事件について捜査を進めている富川遠美警察署は26日「雇用保険公団に確認したところ、三女(33)だけが保育園で保育士として10年ほど働いていた一方、四女(31)と五女(29)は2005年以降、就業していた記録がないことが判明した」と発表した。3姉妹のうち2人は10年もの間、全く収入がなく、1人だけが160万ウォン(約18万円)の月給で生活していたため、経済的に苦しい状況だったと警察はみている。

 だが、3姉妹の母親(62)はこのような事実を知らなかったとみられる。母親は警察の調べに対し「3姉妹はそれぞれ違う保育園で働いていたが、三女と五女は最近、勤務先の保育園が閉鎖されたため職を失った。四女は保育園で勤務を続けていたようだ」と説明した。

 警察の関係者は「3姉妹は母親に対し、全員働いているかのように話をしていたが、実際には1人しか働いておらず、経済的な困難に直面していた可能性がある」と話した。このため警察は、3姉妹が母親に内緒で借金し、その返済に苦しめられていた可能性もあるとみて、調べを進めている。

 警察は26日、国立科学捜査研究院による解剖の結果、3姉妹全員に首を絞められた痕跡があったものの、直接的な死因は三女と四女が転落死、五女は窒息死だったことが判明した、と発表した。五女は部屋の中から発見されたスカーフで首を絞められたと推定され、抵抗した痕跡はなかったという。警察の関係者は「三女と四女が五女の首を絞めて殺害した後、自分たちも首をつろうとして失敗したか、あるいは3人とも首をつって自殺しようとしたものの、2人が失敗したため、ベランダから飛び降りた可能性を念頭に置いている」と話した。

 警察は、三女と四女の飛び降り自殺を警察に通報した警備員が「2分ほど間隔を置いて、大きな物音が2回聞こえた」と証言していることから、2人は時間を置いて飛び降りたものとみている。警察は3姉妹が死亡する前、睡眠薬や幻覚剤を服用していた可能性についても調べを進めているという。

富川=崔在鎔(チェ・ジェヨン)記者
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