中国国防省は26日発表した国防白書で、「韓半島(朝鮮半島)と北東アジアに存在する多くの不安定と不確実要因が中国の安全保障に不利な影響をもたらす」と指摘した。中国が国防白書に韓半島の不安定に関する懸念を明記したのは初めてだ。中国は核開発など北朝鮮の挑発と体制不安が安全保障に直結する問題だと判断し、積極的に対処していく方針を示した形だ。
「中国の国防戦略」と題する白書は▲米国のアジア復帰▲日本の戦後体制脱皮と再武装▲南シナ海など海洋主権侵害▲テロリズム――などと並んで韓半島問題を中国の安全保障を脅かす要因に挙げた。中国の国防白書は1998年以降、2年ごとに発行されている。
白書はまた、陸海空軍の戦力を大幅に強化し、海軍の作戦範囲を近海から遠洋にまで拡大する方針を掲げた。さらに、防衛主体の軍事戦略を攻撃と防御を兼ねた方向へと転換し、宇宙軍、インターネット部隊などを創設する計画も示した。
白書は「中国は海洋権益保護と海洋戦略を非常に重視している」とした。最近米中間で高まっている南シナ海での対立については、「米国に責任がある。(米国は)中国の核心的利益を尊重すべきだ」と指摘した。中国軍総参謀部傘下の作戦部の張玉国上級大佐は「他国が我々を侵犯すれば、必ずをそれに報復する」と述べた。