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 6日午前10時50分ごろ、三重県紀北町紀伊長島区島原の山林で、民間のヘリコプター1機が墜落し、搭乗していた男性2人の死亡が確認された。国の運輸安全委員会は航空事故調査官3人を現地に派遣した。

 三重県警によると、亡くなったのはパイロット阿河(あが)吉文さん(53)=愛知県北名古屋市=と整備士藤本祐毅さん(41)=千葉県市川市=で、墜落したのは「新日本ヘリコプター」(東京)所属のアエロスパシアル式AS332L1型機。

 ヘリは6日午前8時すぎに愛知県豊山町の県営名古屋空港を離陸して紀北町に向かった。三重県発注の配電線撤去工事のため、同県大台町の発電所から出た不要な資材を別の場所に運んでいた。ホバリングで荷物を下ろした後、燃料補給へ南東約2キロ先のヘリポートに向かう途中で、高さ約300メートルの送電線に接触したとみられる。墜落現場は、荷物を下ろした場所から南東に約400メートルだった。

 中部電力三重支店によると、墜落事故の影響で紀北町と尾鷲市の約1万8700戸が約4分間、停電した。

 新日本ヘリコプターの栃木宏光社長は6日夜、東京・霞が関の国土交通省で記者会見し、「墜落事故と停電を起こしたことを深くおわびする。乗員2人の死亡が確認され、痛恨の極みだ」と謝罪した。

 同社などの説明によると、パイロットの阿河さんは入社20年のベテランで、名古屋基地に8人いるパイロットのリーダー。5日時点の総飛行時間は約6873時間だった。同社は東京電力と中部電力の共同出資で設立され、ヘリで送電線の巡視飛行や資材輸送などをしている。