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 28日の東京外国為替市場はドルを買って円を売る流れが強まり、円相場は一時、1ドル=124円30銭近辺まで値下がりし、2002年12月上旬以来、約12年半ぶりの円安ドル高水準をつけた。午後1時は前日午後5時時点より1円14銭円安ドル高の1ドル=124円12~13銭。

 前日の米国市場で米連邦準備制度理事会(FRB)が年内にも利上げに踏み切るという観測が広がった。FRBのイエレン議長が22日に「今年のいずれかの時期に利上げを始めることが適切だ」と発言して以来、ドルが買われやすい状況が続いている。対ドルの円相場は、前週末(22日)午後5時と比べて3円50銭程度値下がりしている。

 26日に発表された4月の耐久財受注額など米国の景気回復を示す経済指標も出ており、投資家の間では9月から12月にかけての米利上げが意識されている。新生銀行の政井貴子氏は「利上げが視野に入った米国と金融緩和を続ける日本との対照がよりくっきりしてきた。来週にも1ドル=126円台に乗せる可能性もある」と見ている。