直列の怪 ― 2014年01月19日 19:45
直列の怪
浮沈子が、ブログネタを漁る漁場の一つが、最近重くなって見づらくなった「レスポンス」。
その記事を引用する。
(ボーイング787のバッテリートラブル、太田国交相「安全運航に支障なし」)
http://response.jp/article/2014/01/17/215208.html
「太田国交相は「8つのバッテリーセルのうち、1つのセルで安全弁の作動が確認された。発熱したのは1つに限定されている可能性が高い。バッテリーの機能は一定程度維持できていたものと考えており、万一運航中に発生した場合でも必要な電源を供給できる」と述べた。」
てっきり、朝日の誤報に違いないと思っていた浮沈子は、深く反省しなければならない。
突込みが甘かったのは、浮沈子のほうであった。
タレスが供給するバッテリーシステムでは、直列接続のうち、1個のセルがコケテも、回路に電力を供給可能になっているらしい。
ここまで、具体的に発言したとなると、その辺の情報も取得している可能性がある。
誰に頼まれたわけでもなく、勝手に書いているこのブログは、しかし、公衆の面前で罵倒したことになり、名誉毀損の謗りは免れまい。
また、別の記事では、米国から調査に来るのはFAAではなく、米国運輸安全委員会(NTSB)であった。
(米国運輸安全委員会、JALの787メインバッテリー不具合を調査するため調査官を派遣)
http://response.jp/article/2014/01/17/215149.html
度重なる失態に、浮沈子は顔から火が出そうだ(ゴジラー!)。
ちょっと、言い訳をしたい。
NTSBをFAAと取り違えたのには訳がある。
(B787トラブルで米当局が日本に調査官派遣)
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140116/fnc14011611190009-n1.htm
引用した記事の題名には、「米当局」とある。
内容を読めば、NTSBと明記されているのだが、NTSBは、発火の原因調査を行い、FAAに勧告するのが仕事のお役所で、米運輸省とは独立した存在である。
ある意味では、当局とはいえない。
もちろん、こういう真っ当な組織は、我が国にはない。
業界と政治家と官僚の癒着を摘発し、市民の安全を守るために税金を使ってくれるなんて、夢のような話だ!。
浮沈子は、日本を大東亜戦争に追い込み、開戦時には、真珠湾攻撃を事前に知りながら米太平洋艦隊に通知もせず、味方の軍隊に大損害を与え、終戦時には、敗戦が決定的な状況にある我が国に、わざわざタイプを変えた原爆を2発も落として人体実験を行った米国を、決して尊敬したり羨んだりする気にはなれない。
屈辱に塗れた我が国の国民として、死ぬまで切歯扼腕するのみである。
しかしながら、この国の歴史の中には、人類がこの国を作っていなかったら、決して生まれなかったであろうと思われるような、素晴らしい話がいくらもある。
NTSBは、その一つであり、浮沈子が知る限り、世界のどこを見渡しても、これほどの陣容と独立した権限を持って、規制当局に対峙するチェック組織は存在しない。
議会とか、財務監査組織なんて、実質的には機能していない。
FAAが動かずに、NTSBが動いたというのは、だから、米国としては当然かもしれないし、我が国の航空局(米国のFAAに相当)が調査官を受け入れたことも、なかなか見上げた話である、(断れなかっただけかあ?)。
NTSBに対応する部局がないから(運輸安全委員会は?)、というのが実際の話ではある(たぶん)。
NTSBが、本来なら、まず窓口とすべき運輸安全委員会を飛ばして航空局に調査官を送り込むこと自体が、運輸安全委員会が機能していないことの象徴だなあ。
まあいい。
謎の直列のほうは、どうなんだろうか?。
(直列回路と並列回路)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B4%E5%88%97%E5%9B%9E%E8%B7%AF%E3%81%A8%E4%B8%A6%E5%88%97%E5%9B%9E%E8%B7%AF
まずは、基礎からおさらい。
「2つの端子を持つ部品を数珠繋ぎに接続した回路を直列回路(series circuit)・・・」
「直列回路では、電流の経路が1つであり、同じ電流が各部品を順に流れる。」
「直列回路は、カスケード結合(cascade-coupled)またはデイジーチェイン結合(daisychain-coupled)とも呼ばれる。直列回路に入った電流は回路内の全部品を流れることになる。つまり、直列回路上の各部品を流れる電流は同じである。」
(B787型 バッテリー“熱暴走”)
http://www9.nhk.or.jp/nw9/marugoto/2013/02/0205.html
「8つの電池が直列で繋がっていましたが、その全てが黒焦げの状態でした。
運輸安全委員会は、3番目の電池の損傷が特に大きいとしています。」
今回の事故では、バッテリー(8個のセルを直列繋ぎにした、組電池)の安全弁の一つから、液体が漏れていた、とある。
(全日空787のバッテリーでも熱暴走 運輸安全委)
http://www.aviationwire.jp/archives/15327
この記事にある画像を見る限り、どうみても、普通の直列接続で、焼損したセルをバイパスする仕掛けがあるようには見えない。
するとなにかあ、電解液がセルの外だけでなく、8つのセルを納めたエンクロージャーの外にまで溢れ出した状態であっても、ユアサの供給するセルは、電流を流し続けることが出来るのかあ?。
(リチウムイオン・バッテリーとは)
http://www.jal.com/ja/flight/boeing787/battery/lithium_ion_battery01.html
ほかならぬJALのページだが、ここに出て来る「リチウムイオン・バッテリーの構造」は、小学生が理解するのは、ちと無理で、中学生にならないと「イオン」とか「電解液」といわれても、はあ?、ということになるが、幸い、我が国は中学校までは義務教育なので、大多数の国民には理解されることが期待されている(工学修士の大臣も、きっと、お勉強したのではないでしょうか?)。
「従来の電池と同じように、リチウムイオン・バッテリーは、プラス(+)極、マイナス(-)極、電解液(電解質)の3つの要素から構成されています。
787型機に使用されているリチウムイオン・バッテリーには、プラス(+)極: アルミ+リチウムを含む化合物、マイナス(-)極: 銅+炭素系材料、電解液(電解質): リチウムイオン(Li+)が溶け込んだ有機溶剤が使用されています。」
「こうして作られた電池を「セル」と呼んでいます。航空機や自動車、住宅用蓄電装置に使用する際は、このセルを数個~数百個直列につなぎ、高電圧が得られるようにしています。このセルが過熱すると、内部の電解液が蒸気(煙)となりセルは壊れます。また、この時に電解液が蒸気(煙)となり、セルの外に噴出します。」
電子(正確には正孔)の流れが電流であり、その移動を可能にしている理由は、リチウムイオンがプラス極から電子を貰うからである。
したがって、電解液が溢れ出てリチウムイオンが消滅してしまえば、電流は1mAたりとも流れることはない。
我が国の国土交通大臣は、ちっとは電解液が残っているはずだから、「全く流れなくなってバッテリーの機能が失われ、80項目の改修をしようが何をしようが、787に搭載されるバッテリーはクズ以外の何物でもなく、こんなものを非常電源として搭載されている航空機の運行を認めているオレは、大馬鹿野郎だ!」とは言えなかったのかも知れない。
とすれば、かの1000パーセント男ラフード運輸長官と同じ、門外漢の政治的、場当たり的、国民を小学生「未満」だと馬鹿にしている的、部下の技術官僚が「殿!、ご乱心!?」と焦る的、ついでにラフードさんみたいに辞めちまえばあ?、的発言に違いない。
32ボルト(1セル4V×8個)で150アンペアの電流を流すことが出来るB787に搭載されるバッテリーは、従来のニッケルカドミウムバッテリーとは一線を画す21世紀のバッテリーとして華麗なるデビューを果たし、追随するA350や開発が始まったB777Xにも、軒並み採用されていくはずだった。
(787/777バッテリー主要諸元)
http://www.cordia.jp/blog/wp-content/uploads/2013/02/795316b92fc766b0181f6fef074f03fa.jpg
この夢のバッテリーは、少なくとも今のところ、「悪夢のバッテリー」となってしまっている。
ニッカド電池で12.5倍の電力量を賄うために必要なバッテリーの重量を単純に計算すると、606.25kgになる。
少なくとも、重量的には2セットで約1.2トンで、致命的なものではないかもしれない。
体積がでかくなるといっても、縦横高さが2.32倍(777のニッカドベース)になるだけだ。
再設計し、新たな認可を得ることだけが、将来への禍根を残さない唯一の方法である。
まだ、100機程度の引渡し数なので、回収も現実的な問題だ。
もちろん、規制当局も、その間B787を地上に引き摺り下ろすことはないだろう。
当初に加えて、再飛行までも許可したのだから。
NTSBとFAAを取り違えたことは、慙愧の至りだが、直列発言を誤報呼ばわりした件については、もう少し、事実関係が明らかになってから、このヨタブログの扱いを検討することにしよう。
中学生なら知っているハズの電池の知識があれば、おかしな発言であると容易に気付くハズである。
文部科学大臣から苦言が呈されたかどうか、浮沈子は知らない・・・。
浮沈子が、ブログネタを漁る漁場の一つが、最近重くなって見づらくなった「レスポンス」。
その記事を引用する。
(ボーイング787のバッテリートラブル、太田国交相「安全運航に支障なし」)
http://response.jp/article/2014/01/17/215208.html
「太田国交相は「8つのバッテリーセルのうち、1つのセルで安全弁の作動が確認された。発熱したのは1つに限定されている可能性が高い。バッテリーの機能は一定程度維持できていたものと考えており、万一運航中に発生した場合でも必要な電源を供給できる」と述べた。」
てっきり、朝日の誤報に違いないと思っていた浮沈子は、深く反省しなければならない。
突込みが甘かったのは、浮沈子のほうであった。
タレスが供給するバッテリーシステムでは、直列接続のうち、1個のセルがコケテも、回路に電力を供給可能になっているらしい。
ここまで、具体的に発言したとなると、その辺の情報も取得している可能性がある。
誰に頼まれたわけでもなく、勝手に書いているこのブログは、しかし、公衆の面前で罵倒したことになり、名誉毀損の謗りは免れまい。
また、別の記事では、米国から調査に来るのはFAAではなく、米国運輸安全委員会(NTSB)であった。
(米国運輸安全委員会、JALの787メインバッテリー不具合を調査するため調査官を派遣)
http://response.jp/article/2014/01/17/215149.html
度重なる失態に、浮沈子は顔から火が出そうだ(ゴジラー!)。
ちょっと、言い訳をしたい。
NTSBをFAAと取り違えたのには訳がある。
(B787トラブルで米当局が日本に調査官派遣)
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140116/fnc14011611190009-n1.htm
引用した記事の題名には、「米当局」とある。
内容を読めば、NTSBと明記されているのだが、NTSBは、発火の原因調査を行い、FAAに勧告するのが仕事のお役所で、米運輸省とは独立した存在である。
ある意味では、当局とはいえない。
もちろん、こういう真っ当な組織は、我が国にはない。
業界と政治家と官僚の癒着を摘発し、市民の安全を守るために税金を使ってくれるなんて、夢のような話だ!。
浮沈子は、日本を大東亜戦争に追い込み、開戦時には、真珠湾攻撃を事前に知りながら米太平洋艦隊に通知もせず、味方の軍隊に大損害を与え、終戦時には、敗戦が決定的な状況にある我が国に、わざわざタイプを変えた原爆を2発も落として人体実験を行った米国を、決して尊敬したり羨んだりする気にはなれない。
屈辱に塗れた我が国の国民として、死ぬまで切歯扼腕するのみである。
しかしながら、この国の歴史の中には、人類がこの国を作っていなかったら、決して生まれなかったであろうと思われるような、素晴らしい話がいくらもある。
NTSBは、その一つであり、浮沈子が知る限り、世界のどこを見渡しても、これほどの陣容と独立した権限を持って、規制当局に対峙するチェック組織は存在しない。
議会とか、財務監査組織なんて、実質的には機能していない。
FAAが動かずに、NTSBが動いたというのは、だから、米国としては当然かもしれないし、我が国の航空局(米国のFAAに相当)が調査官を受け入れたことも、なかなか見上げた話である、(断れなかっただけかあ?)。
NTSBに対応する部局がないから(運輸安全委員会は?)、というのが実際の話ではある(たぶん)。
NTSBが、本来なら、まず窓口とすべき運輸安全委員会を飛ばして航空局に調査官を送り込むこと自体が、運輸安全委員会が機能していないことの象徴だなあ。
まあいい。
謎の直列のほうは、どうなんだろうか?。
(直列回路と並列回路)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B4%E5%88%97%E5%9B%9E%E8%B7%AF%E3%81%A8%E4%B8%A6%E5%88%97%E5%9B%9E%E8%B7%AF
まずは、基礎からおさらい。
「2つの端子を持つ部品を数珠繋ぎに接続した回路を直列回路(series circuit)・・・」
「直列回路では、電流の経路が1つであり、同じ電流が各部品を順に流れる。」
「直列回路は、カスケード結合(cascade-coupled)またはデイジーチェイン結合(daisychain-coupled)とも呼ばれる。直列回路に入った電流は回路内の全部品を流れることになる。つまり、直列回路上の各部品を流れる電流は同じである。」
(B787型 バッテリー“熱暴走”)
http://www9.nhk.or.jp/nw9/marugoto/2013/02/0205.html
「8つの電池が直列で繋がっていましたが、その全てが黒焦げの状態でした。
運輸安全委員会は、3番目の電池の損傷が特に大きいとしています。」
今回の事故では、バッテリー(8個のセルを直列繋ぎにした、組電池)の安全弁の一つから、液体が漏れていた、とある。
(全日空787のバッテリーでも熱暴走 運輸安全委)
http://www.aviationwire.jp/archives/15327
この記事にある画像を見る限り、どうみても、普通の直列接続で、焼損したセルをバイパスする仕掛けがあるようには見えない。
するとなにかあ、電解液がセルの外だけでなく、8つのセルを納めたエンクロージャーの外にまで溢れ出した状態であっても、ユアサの供給するセルは、電流を流し続けることが出来るのかあ?。
(リチウムイオン・バッテリーとは)
http://www.jal.com/ja/flight/boeing787/battery/lithium_ion_battery01.html
ほかならぬJALのページだが、ここに出て来る「リチウムイオン・バッテリーの構造」は、小学生が理解するのは、ちと無理で、中学生にならないと「イオン」とか「電解液」といわれても、はあ?、ということになるが、幸い、我が国は中学校までは義務教育なので、大多数の国民には理解されることが期待されている(工学修士の大臣も、きっと、お勉強したのではないでしょうか?)。
「従来の電池と同じように、リチウムイオン・バッテリーは、プラス(+)極、マイナス(-)極、電解液(電解質)の3つの要素から構成されています。
787型機に使用されているリチウムイオン・バッテリーには、プラス(+)極: アルミ+リチウムを含む化合物、マイナス(-)極: 銅+炭素系材料、電解液(電解質): リチウムイオン(Li+)が溶け込んだ有機溶剤が使用されています。」
「こうして作られた電池を「セル」と呼んでいます。航空機や自動車、住宅用蓄電装置に使用する際は、このセルを数個~数百個直列につなぎ、高電圧が得られるようにしています。このセルが過熱すると、内部の電解液が蒸気(煙)となりセルは壊れます。また、この時に電解液が蒸気(煙)となり、セルの外に噴出します。」
電子(正確には正孔)の流れが電流であり、その移動を可能にしている理由は、リチウムイオンがプラス極から電子を貰うからである。
したがって、電解液が溢れ出てリチウムイオンが消滅してしまえば、電流は1mAたりとも流れることはない。
我が国の国土交通大臣は、ちっとは電解液が残っているはずだから、「全く流れなくなってバッテリーの機能が失われ、80項目の改修をしようが何をしようが、787に搭載されるバッテリーはクズ以外の何物でもなく、こんなものを非常電源として搭載されている航空機の運行を認めているオレは、大馬鹿野郎だ!」とは言えなかったのかも知れない。
とすれば、かの1000パーセント男ラフード運輸長官と同じ、門外漢の政治的、場当たり的、国民を小学生「未満」だと馬鹿にしている的、部下の技術官僚が「殿!、ご乱心!?」と焦る的、ついでにラフードさんみたいに辞めちまえばあ?、的発言に違いない。
32ボルト(1セル4V×8個)で150アンペアの電流を流すことが出来るB787に搭載されるバッテリーは、従来のニッケルカドミウムバッテリーとは一線を画す21世紀のバッテリーとして華麗なるデビューを果たし、追随するA350や開発が始まったB777Xにも、軒並み採用されていくはずだった。
(787/777バッテリー主要諸元)
http://www.cordia.jp/blog/wp-content/uploads/2013/02/795316b92fc766b0181f6fef074f03fa.jpg
この夢のバッテリーは、少なくとも今のところ、「悪夢のバッテリー」となってしまっている。
ニッカド電池で12.5倍の電力量を賄うために必要なバッテリーの重量を単純に計算すると、606.25kgになる。
少なくとも、重量的には2セットで約1.2トンで、致命的なものではないかもしれない。
体積がでかくなるといっても、縦横高さが2.32倍(777のニッカドベース)になるだけだ。
再設計し、新たな認可を得ることだけが、将来への禍根を残さない唯一の方法である。
まだ、100機程度の引渡し数なので、回収も現実的な問題だ。
もちろん、規制当局も、その間B787を地上に引き摺り下ろすことはないだろう。
当初に加えて、再飛行までも許可したのだから。
NTSBとFAAを取り違えたことは、慙愧の至りだが、直列発言を誤報呼ばわりした件については、もう少し、事実関係が明らかになってから、このヨタブログの扱いを検討することにしよう。
中学生なら知っているハズの電池の知識があれば、おかしな発言であると容易に気付くハズである。
文部科学大臣から苦言が呈されたかどうか、浮沈子は知らない・・・。
なぜ日本だけに ― 2014年01月19日 01:33
なぜ日本だけに
B787の発火事故が、なぜ全日空や日本航空など、我が国の航空会社だけに起こるのか。
(ボーイング787型機のトラブル続出)
http://news.yahoo.co.jp/list/?t=b787_trouble&p=1
ヤフーニュースの項目をみると、いくつか他のトラブルは外国の航空会社でもあったようだが、バッテリーに限定すると、日本だけのようだな。
浮沈子の記憶でも、少なくとも発火にまで至ったと報道されたのは日本だけだ。
(ボーイング787:運用状況)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0787#.E9.81.8B.E7.94.A8.E7.8A.B6.E6.B3.81
「全日本空輸 : 24機 (2011年9月25日 受領)
日本航空 : 13機 (2012年3月25日 受領)
エア・インディア : 11機 (2012年9月6日 受領)
カタール航空 : 9機 (2012年11月12日 受領)
ユナイテッド航空 : 8機 (2012年9月22日 受領)
中国南方航空 : 8機 (2013年5月31日 受領)
海南航空(中国) : 6機 (2013年7月4日 受領)
LOTポーランド航空 : 5機 (2012年11月11日 受領)
エチオピア航空 : 5機 (2012年8月14日 受領)
ラン航空(チリ) : 5機 (2012年8月31日 受領)
ブリティッシュ・エアウェイズ : 4機 (2013年6月27日 受領)
トムソン航空(英国): 3機 (2013年5月30日 受領)
ロイヤルブルネイ航空 : 2機 (2013年10月3日 受領)
ノルウェー・エアシャトル : 1機 (2013年6月28日 受領)
アエロメヒコ航空(メキシコ) : 1機 (2013年8月16日 受領)
ジェットスター航空(オーストラリア) : 1機 (2013年10月7日 受領)
ジェットエアフライ(ベルギー) : 1機 (2013年12月4日 受領)」
「2014年1月現在 17社 115機」とある。
納入時期(初号機の納入日)をみても、ローンチカスタマーのANAを初め、我が国の2社が早い時期からの納入であったっことが分かる。
合計37機というのは、数は3分の1程度だが、運行実績としては、過半数に達すると思われる(たとえば、同じ1機だけの所有で見ても、ベルギーの1か月半に対して、ノルウェーは、6か月近いわけだから、4倍の運用実績ということになる)。
だから、確率的に、我が国の航空会社に多いというのは分かる。
しかしだな、他社がゼロということになると、話は少し変わってくる。
なんか、怪談めいて来る。
今回のように、対策後のバッテリーについてまで、まず、ナショナルフラッグからとなると、ちょっと不気味だ。
呪いでもかかってんじゃなかろうか?。
そんな、非科学的な話ではなく、なんか合理的な説明はつかないものなのだろうか。
ウィキの記述の中に、気になる話が出て来る。
(アメリカン航空191便墜落事故)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%B3%E8%88%AA%E7%A9%BA191%E4%BE%BF%E5%A2%9C%E8%90%BD%E4%BA%8B%E6%95%85
ダグラスDC-10といえば、名機B727と同じ、3発機である。
3つあるエンジンのうち、左翼側のエンジンが離陸時にぶっ飛んで、機体の方は真横以上(112度とある)に傾斜して、空き地に叩きつけられて大爆発した。
「事故機から外れて滑走路上に遺された第一エンジンを調査した結果、パイロン固定ピンに通常では起こりえない亀裂が生じ、離陸時のわずかな衝撃でピンが破断、エンジンが脱落したことが判明した。そして、ピンの亀裂が生じた原因が、マニュアルから逸脱した整備方法の問題から生じた事が明らかになった。製造元のマクドネル・ダグラス社が予想もしなかった、問題の整備方法とは「経済性向上」のために導入されたもので、緊急点検の際に事故調査官が目の当たりにしたことで発覚した。」
「マニュアルに記載されたエンジンの正しいオーバーホール手順では、専用の整備器具を用意した上でエンジンと主翼を連結している給油ホースや電気系統ケーブルをパイロン附近で分離し、エンジンを外してからパイロンを取り外さなければならない。」
「事故機を整備していた航空会社では、この過程を省略することによる効率向上を狙い、フォークリフトで下からエンジンを支え、パイロンとエンジンを分離せぬままに両者を翼から外していた。このような粗雑な支持方法によりパイロンにエンジンの重量が掛かり、パイロン固定ピンに亀裂が入った。なお、パイロンは強烈な乱気流などにより大きな力がかかってエンジンが外れる時に主翼を損傷させないために、ある程度の強い力が掛かると容易に破壊される構造になっており、「ヒューズピン」という別名がある。」
「この損傷のために、飛行中に、左翼の第1エンジンがパイロンもろとも脱落していた。このような亀裂は、同様の整備方法を採っていたアメリカン航空と他の航空会社1社の複数のDC-10にもあったことが判明した。また、同じ方法で整備を行っていた別の航空会社(コンチネンタル航空)でも同様の事象が見られ、事故前にマニュアルに則った方法で修理がなされていた。」
浮沈子の記憶が確かならば、ANAは、運用開始後から1年間で10回以上のバッテリー交換を行っている。
その理由や、そのバッテリーの交換の手順については、浮沈子の知るところ、公表されていた記憶はない。
この業界は、元々、空気よりも重い飛行機を飛ばすという危険な行為を行いながら、そのことをひた隠しにし、「安全で快適な空の旅」を売りまくってきた。
毎年のように墜落事故や地上事故による死者を出しながら、ウソにウソを重ねて死者を増やし続けている。
なんか、ダイビング業界と似た体質があるのかもしれない。
陸上動物である人間は、水中では呼吸できないに決まってるのに・・・(以下、省略)。
DC-10は、顧客に引き渡された時点では、まあ、同様に安全な(危険な?)航空機であった。
「マニュアルから逸脱した整備方法の問題から生じた事が明らかになった。製造元のマクドネル・ダグラス社が予想もしなかった、問題の整備方法とは「経済性向上」のために導入されたもので、緊急点検の際に事故調査官が目の当たりにしたことで発覚した。」
繰り返しの引用だが、「想定外」の整備方法を行っていたことにより、「想定外」の力による「想定外」の亀裂が発生し「想定外」の結果になった。
人間の浅知恵など、せいぜいこんなもんである。
この業界の体質は、今も変わらないに違いない。
もちろん、整備方法というのは、DC-10の場合であり、B787には当てはまらないかもしれないし、部品としてのバッテリーの保管方法や、輸送方法など、交換修理とは異なる手順で行われたとか、異なる環境履歴として持つようなことはないのだろうか?。
まあいい。
今回のように、1セルが発火しても、格納容器内では被害は全セルに及んだわけではないらしく、真の原因究明には時間がかかると当局も認めている。
しかし、航空会社によって、クッキリと発生が分かれているということは、DC-10のようなことも考えられないわけではない。
その辺りの検討は済んでいるのか。
FAAの事故調査官のように、納入から交換までの対応に、自身が立ち会って確認したのだろうか?。
(B787トラブルで米当局が日本に調査官派遣)
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140116/fnc14011611190009-n1.htm
今回の件は、我が国の国土交通省が考えているよりも、米国当局(FAA)は深刻な事態と受け止めているようだな。
大臣の発言を聞いて、不安になったのかもしれない。
うーん、そういうことかあ?。
まあ、どうでもいいんですが。
ANA・JALの共通点と言えば、割高で管理効率悪く、高コスト体質の見本のような親方日の丸的な会社くらいのイメージしかない。
CAが日本語で対応できるということで、客は無理難題を言いやすく、それが高コスト化に拍車を掛ける。
うーむ、通常運行時は客室の電源は、エンジンに付属する発電機から賄われるので、バッテリーは関係ないが、わがままっこが多い路線では、バッテリーも嫌気が差してしまうということなのではないのか(まさかね・・・)。
もし、バッテリーの取り扱いによるものだとすると、セル本体や、バッテリー側が直接関係ないところに悪魔の手が働いているのかもしれない。
B787の発火事故が、なぜ全日空や日本航空など、我が国の航空会社だけに起こるのか。
(ボーイング787型機のトラブル続出)
http://news.yahoo.co.jp/list/?t=b787_trouble&p=1
ヤフーニュースの項目をみると、いくつか他のトラブルは外国の航空会社でもあったようだが、バッテリーに限定すると、日本だけのようだな。
浮沈子の記憶でも、少なくとも発火にまで至ったと報道されたのは日本だけだ。
(ボーイング787:運用状況)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0787#.E9.81.8B.E7.94.A8.E7.8A.B6.E6.B3.81
「全日本空輸 : 24機 (2011年9月25日 受領)
日本航空 : 13機 (2012年3月25日 受領)
エア・インディア : 11機 (2012年9月6日 受領)
カタール航空 : 9機 (2012年11月12日 受領)
ユナイテッド航空 : 8機 (2012年9月22日 受領)
中国南方航空 : 8機 (2013年5月31日 受領)
海南航空(中国) : 6機 (2013年7月4日 受領)
LOTポーランド航空 : 5機 (2012年11月11日 受領)
エチオピア航空 : 5機 (2012年8月14日 受領)
ラン航空(チリ) : 5機 (2012年8月31日 受領)
ブリティッシュ・エアウェイズ : 4機 (2013年6月27日 受領)
トムソン航空(英国): 3機 (2013年5月30日 受領)
ロイヤルブルネイ航空 : 2機 (2013年10月3日 受領)
ノルウェー・エアシャトル : 1機 (2013年6月28日 受領)
アエロメヒコ航空(メキシコ) : 1機 (2013年8月16日 受領)
ジェットスター航空(オーストラリア) : 1機 (2013年10月7日 受領)
ジェットエアフライ(ベルギー) : 1機 (2013年12月4日 受領)」
「2014年1月現在 17社 115機」とある。
納入時期(初号機の納入日)をみても、ローンチカスタマーのANAを初め、我が国の2社が早い時期からの納入であったっことが分かる。
合計37機というのは、数は3分の1程度だが、運行実績としては、過半数に達すると思われる(たとえば、同じ1機だけの所有で見ても、ベルギーの1か月半に対して、ノルウェーは、6か月近いわけだから、4倍の運用実績ということになる)。
だから、確率的に、我が国の航空会社に多いというのは分かる。
しかしだな、他社がゼロということになると、話は少し変わってくる。
なんか、怪談めいて来る。
今回のように、対策後のバッテリーについてまで、まず、ナショナルフラッグからとなると、ちょっと不気味だ。
呪いでもかかってんじゃなかろうか?。
そんな、非科学的な話ではなく、なんか合理的な説明はつかないものなのだろうか。
ウィキの記述の中に、気になる話が出て来る。
(アメリカン航空191便墜落事故)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%B3%E8%88%AA%E7%A9%BA191%E4%BE%BF%E5%A2%9C%E8%90%BD%E4%BA%8B%E6%95%85
ダグラスDC-10といえば、名機B727と同じ、3発機である。
3つあるエンジンのうち、左翼側のエンジンが離陸時にぶっ飛んで、機体の方は真横以上(112度とある)に傾斜して、空き地に叩きつけられて大爆発した。
「事故機から外れて滑走路上に遺された第一エンジンを調査した結果、パイロン固定ピンに通常では起こりえない亀裂が生じ、離陸時のわずかな衝撃でピンが破断、エンジンが脱落したことが判明した。そして、ピンの亀裂が生じた原因が、マニュアルから逸脱した整備方法の問題から生じた事が明らかになった。製造元のマクドネル・ダグラス社が予想もしなかった、問題の整備方法とは「経済性向上」のために導入されたもので、緊急点検の際に事故調査官が目の当たりにしたことで発覚した。」
「マニュアルに記載されたエンジンの正しいオーバーホール手順では、専用の整備器具を用意した上でエンジンと主翼を連結している給油ホースや電気系統ケーブルをパイロン附近で分離し、エンジンを外してからパイロンを取り外さなければならない。」
「事故機を整備していた航空会社では、この過程を省略することによる効率向上を狙い、フォークリフトで下からエンジンを支え、パイロンとエンジンを分離せぬままに両者を翼から外していた。このような粗雑な支持方法によりパイロンにエンジンの重量が掛かり、パイロン固定ピンに亀裂が入った。なお、パイロンは強烈な乱気流などにより大きな力がかかってエンジンが外れる時に主翼を損傷させないために、ある程度の強い力が掛かると容易に破壊される構造になっており、「ヒューズピン」という別名がある。」
「この損傷のために、飛行中に、左翼の第1エンジンがパイロンもろとも脱落していた。このような亀裂は、同様の整備方法を採っていたアメリカン航空と他の航空会社1社の複数のDC-10にもあったことが判明した。また、同じ方法で整備を行っていた別の航空会社(コンチネンタル航空)でも同様の事象が見られ、事故前にマニュアルに則った方法で修理がなされていた。」
浮沈子の記憶が確かならば、ANAは、運用開始後から1年間で10回以上のバッテリー交換を行っている。
その理由や、そのバッテリーの交換の手順については、浮沈子の知るところ、公表されていた記憶はない。
この業界は、元々、空気よりも重い飛行機を飛ばすという危険な行為を行いながら、そのことをひた隠しにし、「安全で快適な空の旅」を売りまくってきた。
毎年のように墜落事故や地上事故による死者を出しながら、ウソにウソを重ねて死者を増やし続けている。
なんか、ダイビング業界と似た体質があるのかもしれない。
陸上動物である人間は、水中では呼吸できないに決まってるのに・・・(以下、省略)。
DC-10は、顧客に引き渡された時点では、まあ、同様に安全な(危険な?)航空機であった。
「マニュアルから逸脱した整備方法の問題から生じた事が明らかになった。製造元のマクドネル・ダグラス社が予想もしなかった、問題の整備方法とは「経済性向上」のために導入されたもので、緊急点検の際に事故調査官が目の当たりにしたことで発覚した。」
繰り返しの引用だが、「想定外」の整備方法を行っていたことにより、「想定外」の力による「想定外」の亀裂が発生し「想定外」の結果になった。
人間の浅知恵など、せいぜいこんなもんである。
この業界の体質は、今も変わらないに違いない。
もちろん、整備方法というのは、DC-10の場合であり、B787には当てはまらないかもしれないし、部品としてのバッテリーの保管方法や、輸送方法など、交換修理とは異なる手順で行われたとか、異なる環境履歴として持つようなことはないのだろうか?。
まあいい。
今回のように、1セルが発火しても、格納容器内では被害は全セルに及んだわけではないらしく、真の原因究明には時間がかかると当局も認めている。
しかし、航空会社によって、クッキリと発生が分かれているということは、DC-10のようなことも考えられないわけではない。
その辺りの検討は済んでいるのか。
FAAの事故調査官のように、納入から交換までの対応に、自身が立ち会って確認したのだろうか?。
(B787トラブルで米当局が日本に調査官派遣)
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140116/fnc14011611190009-n1.htm
今回の件は、我が国の国土交通省が考えているよりも、米国当局(FAA)は深刻な事態と受け止めているようだな。
大臣の発言を聞いて、不安になったのかもしれない。
うーん、そういうことかあ?。
まあ、どうでもいいんですが。
ANA・JALの共通点と言えば、割高で管理効率悪く、高コスト体質の見本のような親方日の丸的な会社くらいのイメージしかない。
CAが日本語で対応できるということで、客は無理難題を言いやすく、それが高コスト化に拍車を掛ける。
うーむ、通常運行時は客室の電源は、エンジンに付属する発電機から賄われるので、バッテリーは関係ないが、わがままっこが多い路線では、バッテリーも嫌気が差してしまうということなのではないのか(まさかね・・・)。
もし、バッテリーの取り扱いによるものだとすると、セル本体や、バッテリー側が直接関係ないところに悪魔の手が働いているのかもしれない。
朝日の誤報? ― 2014年01月18日 19:44
朝日の誤報?
朝日新聞が、大誤報をやらかした可能性が高い。
(B787型機から煙「安全運航に支障ない」 太田国交相)
http://www.asahi.com/articles/ASG1K4564G1KUTIL12C.html
「成田空港で日本航空のボーイング787型機から煙が出た問題について、太田昭宏国土交通相は17日の閣議後会見で、「バッテリーの機能は維持されており、運航中に発生しても安全運航に支障はない」と述べ、運航停止などの措置は求めない考えを示した。」
「国交省の調査では、バッテリー内に八つあるセル(電池)のうち一つが過熱したとみられ、セルの中を満たす電解液が噴出して飛び散ったような跡がバッテリーの外側に確認された。ほかの七つのセルの電圧は正常だった。」
8つのセルは、直列で繋がれており、どれか一つのセルがダメになれば、バッテリーは、たとえ、残りのセルが正常であっても、全く使い物にならないというのは、小学生でも知っている。
優秀な技術官僚を擁する我が国の国土交通省を統括する、国土交通大臣ともあろうものが、そういう状態であることを知りながら、「バッテリーの機能は維持されており」というのは、どう考えても誤報であろう。
この大臣ご自身の経歴は、土木工学の修士であられる。
NHKの時論公論が、昨年の状況をよく纏めている。
(B787運行再開へ 安全は確保されたのか)
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/154343.html
浮沈子的には、ここに書かれた対応についても、いいたいことは山ほどあるが、ここでは、浮沈子のこれまでの理解が正しいことを確認した。
ネットでは、クローズアップ現代の中で、日航のキャビンアテンダントが「お客様にどうやって説明したらいいんでしょう?」と素朴な疑問を投げかけている。
(安全-は取り戻せたのか-b787-運航再開-nhk-クローズアップ)
http://www.dailymotion.com/video/x100kgy_%E5%AE%89%E5%85%A8-%E3%81%AF%E5%8F%96%E3%82%8A%E6%88%BB%E3%81%9B%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%8B-b%EF%BC%97%EF%BC%98%EF%BC%97-%E9%81%8B%E8%88%AA%E5%86%8D%E9%96%8B-nhk-%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97_lifestyle
浮沈子なら、そんな無駄なことはやめて、お客様には、「飛行機が火を吹くのは当たり前で、そんなことを気にしていたら、楽しい旅が台無しになってしまうから、メーカーや当局を信じて、目をつぶっていればいいんですよ!」といいなさい!、といいうところだ。
技術的には、発火することを抑制したり、万一(といっても、数万時間に1回程度というかなりな頻度で発生する:1年は8760時間:1000機飛んでいれば、仮に1機当りの稼働率が年間千時間でも(100万時間)、月に数回は確実に火を吹く!)発火の際にも、飛行そのものに直接の危険がないような対策をとっている。
このバッテリーを使い続ける限り、絶対に火を吹かないといいきることはできない(未だ、根本原因は解かっていない)。
もともと、FAAは、当初の認可の際から、発火を前提にして認可している。
門外漢には、理解し難い。
航空燃料を燃焼させることが仕事であるエンジンが、火を吹くことを前提に設計していることと同じだというのが、メーカーと当局の見解であり、電池から発火したくらいで大騒ぎする方がおかしいという。
高松空港に緊急着陸したANAの対応は、適切ではなかったということだ。
乗客は、機内に立ち込める異臭を吸い込み、あの黒焦げになったバッテリーセルに頼らなければならない事態が、決して起こりませんように、と、思いつく限りの神仏を総動員して祈らなければならなかったというのだ。
地上設備がないローカル空港に於ける、エンジンの始動や、地上でのエンジン停止時における機内作業の利便性のためには、そのくらいの我慢ができないでどうする?。
メーカーと、機材を運用して金儲けをするキャリアのために、乗客はつべこべ言わずに、金を払ってくれる荷物に徹しておれ!。
まして、(文字通り)臭いものには、ちゃんと蓋をしてあるから、今後、同じことが頻発しても、乗客には一切知られることなく、浮沈子にいわせれば「不良品」というには、あまりにもオソマツなバッテリーを積んだまま、目的地まで、ダイバートせずに飛び続けることになる・・・。
今回、たまたま地上点検中に再発したことで、報道機関の知るところになったが、飛行中に同じことが起こった場合、国民には公に知らされることもない。
なんとかいう国交相は、自分がそういうとんでもない飛行機を認可して飛ばしているということを、ちゃんと認識すべきではないのか。
もっとも、小学生以下の電気の知識がなくては、ちと無理かあ?。
おっと、突込みが甘い朝日の誤報かもしれないから、あまり虐めるのは止めよう。
解説委員のブログには、ニッケルカドミウム電池への置き換えが行われなかった理由は、単に認可の遅れによる経済損失であるとされている。
前にも書いたが、浮沈子は、明確な根拠はないのだが、B社が余りにも早い時点でリチウムイオンバッテリーの継続使用を決定したこと、殆んどニッカドへの転換を検討しなかったことから、B787という航空機そのものが、経営上の理由とは別に、物理的に他のバッテリーでは成立しない宿命にあるのではないかと推測している。
その辺の突っ込んだ記事を読んだ記憶はない。
重量や体積を規制するエネルギー密度、単位時間に放電することが出来るエネルギー、その持続性など、他の電池で置き換えた場合、商用旅客機として成り立たないのではないか。
空を飛ぶという、高度なバランスを要求される機械の設計では、要素技術のインテグレーションの段階で、何度も最適化が行われているはずで、端的にいえば、グラム単位での重量の制約が行われていると考えられる。
単にバッテリーだけではなく、それを制御する機器、そこから電力を配電、分電する機器、それらを繋ぐ配線も見直さなければならないかもしれない。
機体構造の補強や、スペースの確保のための空間設計の見直しなんていうことになれば、これはもう、大変なことになる。
2020年代に引渡しが行われる予定の777Xシリーズは、ニッカドでいくようだ。
(777-8X/-9X(計画段階))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0777#777-8X.2F-9X.EF.BC.88.E8.A8.88.E7.94.BB.E6.AE.B5.E9.9A.8E.EF.BC.89
「なお、2013年1月以降に787のバッテリートラブルが多発したことを受け、従来のB777シリーズで販売されているタイプと同じくニッケルカドミニウム電池が搭載される。」
787シリーズだけが、リチウムイオンバッテリー搭載の旅客機となる。
もちろん、A350がニッカドなのは当然だな。
(欧州エアバス、次世代A350型機にリチウムイオン電池採用せず)
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE91E03620130215
リチウムイオン電池が、民間航空機に馴染まないのは、現時点では明らかである。
どんな手立てを講じても、安心して搭載し、旅客にそのことを説明して納得させることは出来ない。
本当に、臭いものに蓋する程度で採用するメリットがあるなら、777Xも当然採用しているだろう。
エアバスだって、787と同じ程度の変更で済めば、A350だって積めばいいはずだ。
三菱リージョナルジェット(MRJ)だって、ニッカドである。
一部の軍用機と、B787「だけ」。
そして、繰り返される発火。
もちろん、発火したセル(1400度くらい)からは、電解液が流れ出し、煙になって機外に排出され、セル本体は黒焦げになっているはずだ(今回は、写真の公開はありません)。
何度も繰り返して恐縮だが、こんな状態のセルを含む直列のバッテリーは、正常な作動なんて、絶対しない。
メーカーや規制当局は、「航空機火災」と言う時、機体の運行に支障を来たす場合に限って使用する。
それ以外は、なんと言うかは知らない(原子力村では、「事象」とか言っている)。
言葉は、理解を促す便利な道具である。
しかし、特に専門用語の場合、正確な意味を把握していないと、大きな誤解を招く場合がある。
一般の人々を欺くために、意図的に、日常的な用法と異なる専門用語を散りばめるのであれば、限られた人々の間で、正確性を期すために使用されている専門用語の意味が失われる。
セル単体が異常高温になって、内部に含まれる酸化剤により高温で急速に酸化して、炭化する現象を「航空機火災」ではないというなら、それでもいい(最近、歳を取ったせいか、柔軟なのだ)。
運行に支障がないなら、そういうことにしておいてもいい。
それでは、なぜ、他の旅客機で採用せず、なぜ、787だけが、未来永劫採用し続けるのか。
浮沈子が、初めて787に乗る時、CAのおねーさん(おにーさんでもいいけど)に聞いてみよう。
いや、絶対聞く。
それはメーカーが答えるべきなのだろうが、その機材を選択したのはキャリアである。
乗客に対する説明責任は、当然、キャリアにもある。
777Xに乗る時も聞く。
なぜ、787に搭載されているバッテリーを採用しないのか。
火を吹いても安全だと、787に乗った時に説明を受けたが、それを採用していない航空機を、なぜ選択したのか(まあ、大きさ違いますから・・・)。
787のバッテリー問題は、収束なんかしていない!。
787-8だけでなく、-9、-10に採用され、量産され、キャリアが購入、運用し、売れに売れまくることにより、発火の頻度は確実に高くなる。
問題はこれからなのだと、浮沈子は思う。
直列電池のことも理解できない大臣の、アホな発言を誤報する暇があったら、朝日は、他にやるべきことがあるのではないか。
朝日新聞が、大誤報をやらかした可能性が高い。
(B787型機から煙「安全運航に支障ない」 太田国交相)
http://www.asahi.com/articles/ASG1K4564G1KUTIL12C.html
「成田空港で日本航空のボーイング787型機から煙が出た問題について、太田昭宏国土交通相は17日の閣議後会見で、「バッテリーの機能は維持されており、運航中に発生しても安全運航に支障はない」と述べ、運航停止などの措置は求めない考えを示した。」
「国交省の調査では、バッテリー内に八つあるセル(電池)のうち一つが過熱したとみられ、セルの中を満たす電解液が噴出して飛び散ったような跡がバッテリーの外側に確認された。ほかの七つのセルの電圧は正常だった。」
8つのセルは、直列で繋がれており、どれか一つのセルがダメになれば、バッテリーは、たとえ、残りのセルが正常であっても、全く使い物にならないというのは、小学生でも知っている。
優秀な技術官僚を擁する我が国の国土交通省を統括する、国土交通大臣ともあろうものが、そういう状態であることを知りながら、「バッテリーの機能は維持されており」というのは、どう考えても誤報であろう。
この大臣ご自身の経歴は、土木工学の修士であられる。
NHKの時論公論が、昨年の状況をよく纏めている。
(B787運行再開へ 安全は確保されたのか)
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/154343.html
浮沈子的には、ここに書かれた対応についても、いいたいことは山ほどあるが、ここでは、浮沈子のこれまでの理解が正しいことを確認した。
ネットでは、クローズアップ現代の中で、日航のキャビンアテンダントが「お客様にどうやって説明したらいいんでしょう?」と素朴な疑問を投げかけている。
(安全-は取り戻せたのか-b787-運航再開-nhk-クローズアップ)
http://www.dailymotion.com/video/x100kgy_%E5%AE%89%E5%85%A8-%E3%81%AF%E5%8F%96%E3%82%8A%E6%88%BB%E3%81%9B%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%8B-b%EF%BC%97%EF%BC%98%EF%BC%97-%E9%81%8B%E8%88%AA%E5%86%8D%E9%96%8B-nhk-%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97_lifestyle
浮沈子なら、そんな無駄なことはやめて、お客様には、「飛行機が火を吹くのは当たり前で、そんなことを気にしていたら、楽しい旅が台無しになってしまうから、メーカーや当局を信じて、目をつぶっていればいいんですよ!」といいなさい!、といいうところだ。
技術的には、発火することを抑制したり、万一(といっても、数万時間に1回程度というかなりな頻度で発生する:1年は8760時間:1000機飛んでいれば、仮に1機当りの稼働率が年間千時間でも(100万時間)、月に数回は確実に火を吹く!)発火の際にも、飛行そのものに直接の危険がないような対策をとっている。
このバッテリーを使い続ける限り、絶対に火を吹かないといいきることはできない(未だ、根本原因は解かっていない)。
もともと、FAAは、当初の認可の際から、発火を前提にして認可している。
門外漢には、理解し難い。
航空燃料を燃焼させることが仕事であるエンジンが、火を吹くことを前提に設計していることと同じだというのが、メーカーと当局の見解であり、電池から発火したくらいで大騒ぎする方がおかしいという。
高松空港に緊急着陸したANAの対応は、適切ではなかったということだ。
乗客は、機内に立ち込める異臭を吸い込み、あの黒焦げになったバッテリーセルに頼らなければならない事態が、決して起こりませんように、と、思いつく限りの神仏を総動員して祈らなければならなかったというのだ。
地上設備がないローカル空港に於ける、エンジンの始動や、地上でのエンジン停止時における機内作業の利便性のためには、そのくらいの我慢ができないでどうする?。
メーカーと、機材を運用して金儲けをするキャリアのために、乗客はつべこべ言わずに、金を払ってくれる荷物に徹しておれ!。
まして、(文字通り)臭いものには、ちゃんと蓋をしてあるから、今後、同じことが頻発しても、乗客には一切知られることなく、浮沈子にいわせれば「不良品」というには、あまりにもオソマツなバッテリーを積んだまま、目的地まで、ダイバートせずに飛び続けることになる・・・。
今回、たまたま地上点検中に再発したことで、報道機関の知るところになったが、飛行中に同じことが起こった場合、国民には公に知らされることもない。
なんとかいう国交相は、自分がそういうとんでもない飛行機を認可して飛ばしているということを、ちゃんと認識すべきではないのか。
もっとも、小学生以下の電気の知識がなくては、ちと無理かあ?。
おっと、突込みが甘い朝日の誤報かもしれないから、あまり虐めるのは止めよう。
解説委員のブログには、ニッケルカドミウム電池への置き換えが行われなかった理由は、単に認可の遅れによる経済損失であるとされている。
前にも書いたが、浮沈子は、明確な根拠はないのだが、B社が余りにも早い時点でリチウムイオンバッテリーの継続使用を決定したこと、殆んどニッカドへの転換を検討しなかったことから、B787という航空機そのものが、経営上の理由とは別に、物理的に他のバッテリーでは成立しない宿命にあるのではないかと推測している。
その辺の突っ込んだ記事を読んだ記憶はない。
重量や体積を規制するエネルギー密度、単位時間に放電することが出来るエネルギー、その持続性など、他の電池で置き換えた場合、商用旅客機として成り立たないのではないか。
空を飛ぶという、高度なバランスを要求される機械の設計では、要素技術のインテグレーションの段階で、何度も最適化が行われているはずで、端的にいえば、グラム単位での重量の制約が行われていると考えられる。
単にバッテリーだけではなく、それを制御する機器、そこから電力を配電、分電する機器、それらを繋ぐ配線も見直さなければならないかもしれない。
機体構造の補強や、スペースの確保のための空間設計の見直しなんていうことになれば、これはもう、大変なことになる。
2020年代に引渡しが行われる予定の777Xシリーズは、ニッカドでいくようだ。
(777-8X/-9X(計画段階))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0777#777-8X.2F-9X.EF.BC.88.E8.A8.88.E7.94.BB.E6.AE.B5.E9.9A.8E.EF.BC.89
「なお、2013年1月以降に787のバッテリートラブルが多発したことを受け、従来のB777シリーズで販売されているタイプと同じくニッケルカドミニウム電池が搭載される。」
787シリーズだけが、リチウムイオンバッテリー搭載の旅客機となる。
もちろん、A350がニッカドなのは当然だな。
(欧州エアバス、次世代A350型機にリチウムイオン電池採用せず)
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE91E03620130215
リチウムイオン電池が、民間航空機に馴染まないのは、現時点では明らかである。
どんな手立てを講じても、安心して搭載し、旅客にそのことを説明して納得させることは出来ない。
本当に、臭いものに蓋する程度で採用するメリットがあるなら、777Xも当然採用しているだろう。
エアバスだって、787と同じ程度の変更で済めば、A350だって積めばいいはずだ。
三菱リージョナルジェット(MRJ)だって、ニッカドである。
一部の軍用機と、B787「だけ」。
そして、繰り返される発火。
もちろん、発火したセル(1400度くらい)からは、電解液が流れ出し、煙になって機外に排出され、セル本体は黒焦げになっているはずだ(今回は、写真の公開はありません)。
何度も繰り返して恐縮だが、こんな状態のセルを含む直列のバッテリーは、正常な作動なんて、絶対しない。
メーカーや規制当局は、「航空機火災」と言う時、機体の運行に支障を来たす場合に限って使用する。
それ以外は、なんと言うかは知らない(原子力村では、「事象」とか言っている)。
言葉は、理解を促す便利な道具である。
しかし、特に専門用語の場合、正確な意味を把握していないと、大きな誤解を招く場合がある。
一般の人々を欺くために、意図的に、日常的な用法と異なる専門用語を散りばめるのであれば、限られた人々の間で、正確性を期すために使用されている専門用語の意味が失われる。
セル単体が異常高温になって、内部に含まれる酸化剤により高温で急速に酸化して、炭化する現象を「航空機火災」ではないというなら、それでもいい(最近、歳を取ったせいか、柔軟なのだ)。
運行に支障がないなら、そういうことにしておいてもいい。
それでは、なぜ、他の旅客機で採用せず、なぜ、787だけが、未来永劫採用し続けるのか。
浮沈子が、初めて787に乗る時、CAのおねーさん(おにーさんでもいいけど)に聞いてみよう。
いや、絶対聞く。
それはメーカーが答えるべきなのだろうが、その機材を選択したのはキャリアである。
乗客に対する説明責任は、当然、キャリアにもある。
777Xに乗る時も聞く。
なぜ、787に搭載されているバッテリーを採用しないのか。
火を吹いても安全だと、787に乗った時に説明を受けたが、それを採用していない航空機を、なぜ選択したのか(まあ、大きさ違いますから・・・)。
787のバッテリー問題は、収束なんかしていない!。
787-8だけでなく、-9、-10に採用され、量産され、キャリアが購入、運用し、売れに売れまくることにより、発火の頻度は確実に高くなる。
問題はこれからなのだと、浮沈子は思う。
直列電池のことも理解できない大臣の、アホな発言を誤報する暇があったら、朝日は、他にやるべきことがあるのではないか。
君の瞳は何V? ― 2014年01月17日 15:24
君の瞳は何V?
前に、どこかで、ちらっと聞いたことがあった。
(グーグル、スマートコンタクトレンズを開発中--「Google X」最新プロジェクト)
http://japan.cnet.com/news/service/35042682/
浮沈子は、父方でも母方でも初孫であったため、よく「目の中に入れても痛くない」というセリフを聞いて育った。
長男で初孫なんて、甘やかされて育ったもんだから、ろくな人間にならなかった。
まあ、どうでもいいんですが。
グーグルのスマートコンタクトレンズは、まあ、理解できない話ではない。
Ⅱ型糖尿病の浮沈子は、まだ、常時血糖値を監視してインスリンの投与を行わなければならない状況ではないが、医者からは時間の問題だといわれている。
こういうものを、スピーディに開発してもらって、あの、指先の「チクッ」という痛み(血糖測定のための、針刺し)をなくしてもらえば何よりである。
LEDを仕込んで、警告を出すというので、CCRのヘッドアップディスプレイに使えないかと考えた。
こっちは、別に、涙の中の血糖値を測るなんて芸当は出来なくてもいい。
無線で信号を受け取ったら、緑と赤のLEDの点灯、点滅の組み合わせで、呼吸回路の中のPO2の警告をしてくれればいいのだ。
問題は、マスクに水が入ると外れやすいという欠点があることだが、そこはなんとかしてもらう。
陸上では、グーグルグラスよりはスマートに、装着できるわけで、携帯への着信程度なら、直ぐにでも実用化できそうだ。
もちろん、医療機器扱いになるので、ややこしい手続きが必要だし、電源はおそらく誘導電流とかになるから、電池が入ったメガネとセットになると思われるので、それならメガネでいいじゃないか!、という話もあるな。
まあいい。
「君の瞳は1万ボルト」という歌詞の歌があった。
(君の瞳は10000ボルト 堀内孝雄 2009' 5 UPH‐0197)
http://www.youtube.com/watch?v=uGgl-GBw2_0
ちゃんと歌おうとすると、裏拍になるサワリの部分に一発で入れないという、カラオケの難曲の一つである(浮沈子は、いつも表拍になってしまう)。
スマートコンタクトの誘導起電力は、何ボルトだろう。
少女漫画とかで、顔に対して不釣合いにデカイ目の中に、星がいっぱい描いてある画風があるが、そんなのが現実になるのかもしれない。
目力というか、目に物言わせるというか(今度は、目でしゃべるのかあ?)。
ウエアラブルというのが、現在のパーソナルコンピューティングのキーワードなんだそうだが、グーグルはその先を見据えている。
もちろん、コンタクト越しに・・・。
前に、どこかで、ちらっと聞いたことがあった。
(グーグル、スマートコンタクトレンズを開発中--「Google X」最新プロジェクト)
http://japan.cnet.com/news/service/35042682/
浮沈子は、父方でも母方でも初孫であったため、よく「目の中に入れても痛くない」というセリフを聞いて育った。
長男で初孫なんて、甘やかされて育ったもんだから、ろくな人間にならなかった。
まあ、どうでもいいんですが。
グーグルのスマートコンタクトレンズは、まあ、理解できない話ではない。
Ⅱ型糖尿病の浮沈子は、まだ、常時血糖値を監視してインスリンの投与を行わなければならない状況ではないが、医者からは時間の問題だといわれている。
こういうものを、スピーディに開発してもらって、あの、指先の「チクッ」という痛み(血糖測定のための、針刺し)をなくしてもらえば何よりである。
LEDを仕込んで、警告を出すというので、CCRのヘッドアップディスプレイに使えないかと考えた。
こっちは、別に、涙の中の血糖値を測るなんて芸当は出来なくてもいい。
無線で信号を受け取ったら、緑と赤のLEDの点灯、点滅の組み合わせで、呼吸回路の中のPO2の警告をしてくれればいいのだ。
問題は、マスクに水が入ると外れやすいという欠点があることだが、そこはなんとかしてもらう。
陸上では、グーグルグラスよりはスマートに、装着できるわけで、携帯への着信程度なら、直ぐにでも実用化できそうだ。
もちろん、医療機器扱いになるので、ややこしい手続きが必要だし、電源はおそらく誘導電流とかになるから、電池が入ったメガネとセットになると思われるので、それならメガネでいいじゃないか!、という話もあるな。
まあいい。
「君の瞳は1万ボルト」という歌詞の歌があった。
(君の瞳は10000ボルト 堀内孝雄 2009' 5 UPH‐0197)
http://www.youtube.com/watch?v=uGgl-GBw2_0
ちゃんと歌おうとすると、裏拍になるサワリの部分に一発で入れないという、カラオケの難曲の一つである(浮沈子は、いつも表拍になってしまう)。
スマートコンタクトの誘導起電力は、何ボルトだろう。
少女漫画とかで、顔に対して不釣合いにデカイ目の中に、星がいっぱい描いてある画風があるが、そんなのが現実になるのかもしれない。
目力というか、目に物言わせるというか(今度は、目でしゃべるのかあ?)。
ウエアラブルというのが、現在のパーソナルコンピューティングのキーワードなんだそうだが、グーグルはその先を見据えている。
もちろん、コンタクト越しに・・・。
殺生と供養 ― 2014年01月17日 01:32
殺生と供養
(せっ‐しょう〔‐シヤウ〕【殺生】)
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/124502/m0u/
「生き物を殺すこと。仏教では最も重い罪の一つとされる。」
(供養)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BE%9B%E9%A4%8A
「仏、菩薩、諸天などに香・華・燈明・飲食などの供物を真心から捧げること。」
(供物)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BE%9B%E7%89%A9
「「物」に限らず、捧げられるものには祈り・悔悟・精進といった行為による自己犠牲の観念にある。自分自身を含むこともある」
13年前に他界した浮沈子の母親は、昔々、浮沈子の受験の際に、米を絶って、近所の神社にお百度をしたそうだ(後になって、父親から聞いた)。
有り難い話である(あんまり効き目はなかったんだが・・・)。
フランシスコ・デ・スルバランという画家がいて、「神の子羊」(神の仔羊)という絵を描いている(画像参照)。
(フランシスコ・デ・スルバラン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A9%E3%83%B3
プラド美術館に所蔵されているという。
(Museo Nacional del Prado:スペインにあるそうですな)
https://www.museodelprado.es/jp/visit-the-museum/
もちろん、「神の子羊」というのは、イエス・キリスト自身のことであり、自らが犠牲となって迷える子羊(浮沈子とかあ?)の罪を償ってくれたという有り難い存在である。
決して、イエスが飼っていた羊の一匹を、これから屠って食おうというところを絵にしたわけではない!。
美味そうだとか、そういう感覚で見てはいけないのだ。
敬虔なキリスト者は、この絵を見ると、感極まって涙を流すのだそうだ(ヨダレではない!)。
敬虔な気持ちで鑑賞しなければならない。
生き物を殺すことは、殺生だからいけないことと、いろいろな宗教が教えているが、一方では、神聖なものとの繋がりを得るための供物として、大切なものを捧げるという行為は大目に見ている。
極端な話になると、異教徒を滅ぼすことまで推奨されたりするので、宗教を持たない浮沈子は、ちょっと付いていけない。
こんな話を書き始めたのは、鏡開きという時節柄だから。
(鏡開き)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8F%A1%E9%96%8B%E3%81%8D
「鏡開き(かがみびらき)・鏡割り(かがみわり)とは、正月に神(年神)や仏に供えた鏡餅を下げて食べる、日本の年中行事であり、神仏に感謝し、またその供えられたものを頂いて無病息災などを祈って、汁粉・雑煮などで食す。」
「グレゴリオ暦(新暦)になった現在、松の内が1月15日の地方では1月20日(二十日正月)に行われる。」
大切なものを捧げることによって、力あるものの力を得、悪を払い、無病息災を願うわけだな。
ミッションという言葉がある。
(福音宣教)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E9%9F%B3%E5%AE%A3%E6%95%99
「イエス・キリストは弟子たちに、全世界に福音を宣べ伝え、弟子とするように命じた。」
宣伝部長が、部下に対して、キリスト教を売りつけて来い、と命令したわけだ(違う?)。
(使徒)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%BF%E5%BE%92
「広義には、重要な役割を果たしたキリスト教の宣教者(「遣わされた者」)および、その宣教者の称号」とある。
彼らが行う宣教、伝道がミッションである。
(ミッション (映画))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
浮沈子が好きな映画なんだが、オーボエの曲がいいよね!。
(映画「ミッション」~ガブリエルのオーボエ)
http://www.youtube.com/watch?v=7BvOq0vJgjk
オリジナルもいいけど、この編曲も悪くない。
(The Mission - Gabriel's Oboe (Full HD):オリジナルのシーン)
http://www.youtube.com/watch?v=lAoT2ktM2H0
まあ、イエズス会の宣教師というのは、音楽とか、医療とか、いろいろな手段を使って伝道したらしいから、ガブリエル神父だけがこういうことをしたわけじゃあないようだ。
(イエズス会)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%BA%E3%82%B9%E4%BC%9A
「目に見えるものや芸術を通して人間は神と出会えるというカトリック教会の伝統的思想に従い、イエズス会では儀式や装飾の利用が奨励された。美術や音楽の重視というのは当時のイエズス会員の際立った特質であった。」とある。
ちなみに、現在のフランシスコ教皇は、初のイエズス会出身者だそうだ。
異教の地での布教は成功するとは限らないし、この映画の冒頭は、十字架に磔にされた先代の宣教師と思しき人物が、滝から落ちるシーンから始まる(ひえーっ!)。
(R. De Niro - J. Irons - E. Morricone (composer) - The Mission:その冒頭のシーン)
http://www.youtube.com/watch?v=xceFQWV3lMM
まあ、命がけだな・・・。
カトリックの営業も、楽じゃない。
既にある、他の宗教の地盤をひっくり返して、本社の命令に従って販路を切り開かなければならないのだ。
ガブリエル神父は、自分もまた、ペケされるかも知れない状況の中で、オーボエ1本さらしに巻いて(?)、単身乗り込むわけだな。
ガブリエル・オーボエのオリジナルシーンは、そういう背景の中でのワンシーンである。
使命(ミッション)というのは、人間にとって、最も大切な「命」を「使」って行う行為だという(ホントかあ?)。
(し‐めい【使命】)
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/100971/m0u/
「1 使者として受けた命令。使者としての務め。「特別な―を帯びる」
2 与えられた重大な務め。責任をもって果たさなければならない任務。「教師の―」」
1の意味は、単なるパシリだし、2の意味も、命がけというほどのものではない。
まあ、命令した上司が、「失敗して戻ってきたら、命はないと思え!」とか言って命令したなら、話は別だが・・・。
使命=命を使う、というのは、どうも、文字の意味をうまく使った、適当な説明のようだな。
まあ、どうでもいいんですが。
しかし、光合成とか出来ない、動物としての人間が生きるということは、食物として、他の命を頂いて生きるということであり、殺生という避け難い行為を行わなければならない「業」(宿命的な行為、その行為で生じる罪悪)を負っているのである。
さらに、大切な人のために、自らの人生(命)の幾許かを捧げて生きるということもある。
もちろん、その行為が、自分の命を継ぐ者や、自分の命に繋がる者のために行われるというのが通常の行為といえる。
その、動物的な行為を昇華させて、何か象徴的なモノのために、命を使うということもあるのかもしれない。
宗教とか、民族とか、国家とか(天皇陛下とかあ?)。
浮沈子は、どうも、その辺りが胡散臭い気がしてならない。
この時期、寒さに震えつつ、活動を縮小させている爬虫類的生活(変温動物かよ!)を送りながら暖かくなるのを待っていると、人間の最も基礎的な在り方(生きるということの意味といってもいい)について、妄想逞しくなる。
映画・ミッションでは、最後にヨーロッパ本国から送られてきた軍隊に、みーんな殺されちゃうという、シュールな結末になっている。
「作品の後半の展開のモデルになっているのは、1753年に始まる「グァラニー戦争」である。1750年の「マドリード条約」によって南米大西洋岸の、スペイン・ポルトガル両国の帰属があいまいで係争の種であった地域(現在のブラジル南部~ウルグアイ付近)における国境の画定がはかられた。伝道所が立地していた地域はポルトガル領に帰属することになり、住民は移動を命じられたが、イエズス会士と先住民は協力して抵抗した。映画では数日間の戦闘シーンに凝縮されているが、実際には、スペイン・ポルトガル連合軍による鎮圧に1756年まで要した。」
「伝道所が最終的に解散・放棄されたのは1759年(ブラジルから)・1767年(スペイン領から)のイエズス会追放令によってであり、一部世俗権力下の市町村に再編された村落もあった。」
この映画の舞台となったブラジルやアルゼンチン奥地の伝道所群は、後に世界遺産となった。
(グアラニーのイエズス会伝道所群)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%BA%E3%82%B9%E4%BC%9A%E4%BC%9D%E9%81%93%E6%89%80%E7%BE%A4
「人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。」
なんかピンとこない基準に該当しているようだ。
「ブラジルは、世界で最も多くのカトリック人口を擁する国である。国民の約73%が、カトリックの信者で、これは1億1240万人に相当し、カルナヴァルなどをはじめとして現在も社会に強い影響を持つ。」(ウィキ:ブラジル:国民:宗教より)
「国民の大多数の93%がカトリック教徒だと申告しているが、教会はより正確には70%ぐらいだと見積もっている。現行憲法第二条によると、アルゼンチン共和国はカトリックを保護すべきであるとなっているが、これはアルゼンチンの国教がカトリックであるということではなく、圧倒的に信徒数が多いカトリックに国家の優先権があることを認めるのみとなっている」(ウィキ:アルゼンチン:文化:宗教より)
フランシスコ教皇が、アルゼンチン出身であることは、有名だな(アルゼンチンは新大陸出身のローマ教皇を輩出した最初の国になった)。
映画・ミッションに描かれた伝道活動が、ポルトガルの奴隷商人からスペインの植民地を保護するという政策のもとに行われたという背景も重要である。
スペインの南米政策の変更から、イエズス会のミッションが衰退し、消えていったという史実も直視すべきだ。
人間を人間として扱わないという奴隷政策。
それもまた、人間の業であるな。
(Guaraní people:Slavery)
http://en.wikipedia.org/wiki/Guaran%C3%AD_people#Slavery
(Treaty of Madrid (13 January 1750))
http://en.wikipedia.org/wiki/Treaty_of_Madrid_(13_January_1750)
スペインとポルトガルの手打ちで、スペイン王国が送り込んだミッションは、邪魔になったわけだ。
(Guaraní War)
http://en.wikipedia.org/wiki/Guarani_War
「In February 1756 a combined force of 3,000 Spanish and Portuguese soldiers attacked the settlements. It resulted in the death of 1,511 Guarani, while the Europeans suffered only 4 deaths. In the aftermath of the battle, the joint Spanish-Portuguese army occupied the seven missions.」
これじゃ、戦争というより、虐殺だな。
(Treaty of El Pardo (1761))
http://en.wikipedia.org/wiki/Treaty_of_El_Pardo_(1761)
浮沈子はスポーツには疎いんだが、2年後にはオリンピックがリオで開かれるらしい。
(リオデジャネイロオリンピック)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%87%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%8D%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF
この都市は、18世紀に奥地の金鉱発見による金の集積地として、サンパウロに続いて発展する。
(リオデジャネイロ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%87%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%8D%E3%82%A4%E3%83%AD
「18世紀前半に内陸のミナスジェライス州周辺で金鉱が発見された。この金の集散地は、当初は金鉱発見者であるバンデイランテスたちの基地であるサンパウロであったが、1725年にリオとミナスジェライスを結ぶ新道が開通すると、距離的に近いリオがサンパウロに代わってミナスの金やダイアモンドの積出港となり、ブラジル植民地の交通と富の中心となった。」
もちろん、金鉱山での労働力は、奴隷によって賄われた。
「1832年4月4日から7月5日まで、ダーウィンの乗ったイギリス海軍のビーグル号が寄港している。ここでダーウィンは奴隷に対する酷い仕打ちを目撃した。このときの深い嫌悪感を終生忘れることがなかった。」
(Bandeirantes)
http://en.wikipedia.org/wiki/Bandeirantes
ブラジルという国自体が、ポルトガルの植民地で、鉱物資源の収奪と、奴隷商人達が徴発した労働力によって築かれていったわけだ。
オリンピックは、民族の祭典といわれる。
その中には、ヨーロッパ人やグアラニー族も、当然、含まれている。
ウィキには、奴隷商人が跋扈した時期の、南米の歴史に関する日本語の記述が乏しいように感じるのは、浮沈子だけだろうか?。
たとえ、植民地政策の一環として、一時期であるにせよ、宣教師たちによるパラダイスが存在したということが、小さな救いのように感じられる。
(せっ‐しょう〔‐シヤウ〕【殺生】)
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/124502/m0u/
「生き物を殺すこと。仏教では最も重い罪の一つとされる。」
(供養)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BE%9B%E9%A4%8A
「仏、菩薩、諸天などに香・華・燈明・飲食などの供物を真心から捧げること。」
(供物)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BE%9B%E7%89%A9
「「物」に限らず、捧げられるものには祈り・悔悟・精進といった行為による自己犠牲の観念にある。自分自身を含むこともある」
13年前に他界した浮沈子の母親は、昔々、浮沈子の受験の際に、米を絶って、近所の神社にお百度をしたそうだ(後になって、父親から聞いた)。
有り難い話である(あんまり効き目はなかったんだが・・・)。
フランシスコ・デ・スルバランという画家がいて、「神の子羊」(神の仔羊)という絵を描いている(画像参照)。
(フランシスコ・デ・スルバラン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A9%E3%83%B3
プラド美術館に所蔵されているという。
(Museo Nacional del Prado:スペインにあるそうですな)
https://www.museodelprado.es/jp/visit-the-museum/
もちろん、「神の子羊」というのは、イエス・キリスト自身のことであり、自らが犠牲となって迷える子羊(浮沈子とかあ?)の罪を償ってくれたという有り難い存在である。
決して、イエスが飼っていた羊の一匹を、これから屠って食おうというところを絵にしたわけではない!。
美味そうだとか、そういう感覚で見てはいけないのだ。
敬虔なキリスト者は、この絵を見ると、感極まって涙を流すのだそうだ(ヨダレではない!)。
敬虔な気持ちで鑑賞しなければならない。
生き物を殺すことは、殺生だからいけないことと、いろいろな宗教が教えているが、一方では、神聖なものとの繋がりを得るための供物として、大切なものを捧げるという行為は大目に見ている。
極端な話になると、異教徒を滅ぼすことまで推奨されたりするので、宗教を持たない浮沈子は、ちょっと付いていけない。
こんな話を書き始めたのは、鏡開きという時節柄だから。
(鏡開き)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8F%A1%E9%96%8B%E3%81%8D
「鏡開き(かがみびらき)・鏡割り(かがみわり)とは、正月に神(年神)や仏に供えた鏡餅を下げて食べる、日本の年中行事であり、神仏に感謝し、またその供えられたものを頂いて無病息災などを祈って、汁粉・雑煮などで食す。」
「グレゴリオ暦(新暦)になった現在、松の内が1月15日の地方では1月20日(二十日正月)に行われる。」
大切なものを捧げることによって、力あるものの力を得、悪を払い、無病息災を願うわけだな。
ミッションという言葉がある。
(福音宣教)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E9%9F%B3%E5%AE%A3%E6%95%99
「イエス・キリストは弟子たちに、全世界に福音を宣べ伝え、弟子とするように命じた。」
宣伝部長が、部下に対して、キリスト教を売りつけて来い、と命令したわけだ(違う?)。
(使徒)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%BF%E5%BE%92
「広義には、重要な役割を果たしたキリスト教の宣教者(「遣わされた者」)および、その宣教者の称号」とある。
彼らが行う宣教、伝道がミッションである。
(ミッション (映画))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
浮沈子が好きな映画なんだが、オーボエの曲がいいよね!。
(映画「ミッション」~ガブリエルのオーボエ)
http://www.youtube.com/watch?v=7BvOq0vJgjk
オリジナルもいいけど、この編曲も悪くない。
(The Mission - Gabriel's Oboe (Full HD):オリジナルのシーン)
http://www.youtube.com/watch?v=lAoT2ktM2H0
まあ、イエズス会の宣教師というのは、音楽とか、医療とか、いろいろな手段を使って伝道したらしいから、ガブリエル神父だけがこういうことをしたわけじゃあないようだ。
(イエズス会)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%BA%E3%82%B9%E4%BC%9A
「目に見えるものや芸術を通して人間は神と出会えるというカトリック教会の伝統的思想に従い、イエズス会では儀式や装飾の利用が奨励された。美術や音楽の重視というのは当時のイエズス会員の際立った特質であった。」とある。
ちなみに、現在のフランシスコ教皇は、初のイエズス会出身者だそうだ。
異教の地での布教は成功するとは限らないし、この映画の冒頭は、十字架に磔にされた先代の宣教師と思しき人物が、滝から落ちるシーンから始まる(ひえーっ!)。
(R. De Niro - J. Irons - E. Morricone (composer) - The Mission:その冒頭のシーン)
http://www.youtube.com/watch?v=xceFQWV3lMM
まあ、命がけだな・・・。
カトリックの営業も、楽じゃない。
既にある、他の宗教の地盤をひっくり返して、本社の命令に従って販路を切り開かなければならないのだ。
ガブリエル神父は、自分もまた、ペケされるかも知れない状況の中で、オーボエ1本さらしに巻いて(?)、単身乗り込むわけだな。
ガブリエル・オーボエのオリジナルシーンは、そういう背景の中でのワンシーンである。
使命(ミッション)というのは、人間にとって、最も大切な「命」を「使」って行う行為だという(ホントかあ?)。
(し‐めい【使命】)
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/100971/m0u/
「1 使者として受けた命令。使者としての務め。「特別な―を帯びる」
2 与えられた重大な務め。責任をもって果たさなければならない任務。「教師の―」」
1の意味は、単なるパシリだし、2の意味も、命がけというほどのものではない。
まあ、命令した上司が、「失敗して戻ってきたら、命はないと思え!」とか言って命令したなら、話は別だが・・・。
使命=命を使う、というのは、どうも、文字の意味をうまく使った、適当な説明のようだな。
まあ、どうでもいいんですが。
しかし、光合成とか出来ない、動物としての人間が生きるということは、食物として、他の命を頂いて生きるということであり、殺生という避け難い行為を行わなければならない「業」(宿命的な行為、その行為で生じる罪悪)を負っているのである。
さらに、大切な人のために、自らの人生(命)の幾許かを捧げて生きるということもある。
もちろん、その行為が、自分の命を継ぐ者や、自分の命に繋がる者のために行われるというのが通常の行為といえる。
その、動物的な行為を昇華させて、何か象徴的なモノのために、命を使うということもあるのかもしれない。
宗教とか、民族とか、国家とか(天皇陛下とかあ?)。
浮沈子は、どうも、その辺りが胡散臭い気がしてならない。
この時期、寒さに震えつつ、活動を縮小させている爬虫類的生活(変温動物かよ!)を送りながら暖かくなるのを待っていると、人間の最も基礎的な在り方(生きるということの意味といってもいい)について、妄想逞しくなる。
映画・ミッションでは、最後にヨーロッパ本国から送られてきた軍隊に、みーんな殺されちゃうという、シュールな結末になっている。
「作品の後半の展開のモデルになっているのは、1753年に始まる「グァラニー戦争」である。1750年の「マドリード条約」によって南米大西洋岸の、スペイン・ポルトガル両国の帰属があいまいで係争の種であった地域(現在のブラジル南部~ウルグアイ付近)における国境の画定がはかられた。伝道所が立地していた地域はポルトガル領に帰属することになり、住民は移動を命じられたが、イエズス会士と先住民は協力して抵抗した。映画では数日間の戦闘シーンに凝縮されているが、実際には、スペイン・ポルトガル連合軍による鎮圧に1756年まで要した。」
「伝道所が最終的に解散・放棄されたのは1759年(ブラジルから)・1767年(スペイン領から)のイエズス会追放令によってであり、一部世俗権力下の市町村に再編された村落もあった。」
この映画の舞台となったブラジルやアルゼンチン奥地の伝道所群は、後に世界遺産となった。
(グアラニーのイエズス会伝道所群)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%BA%E3%82%B9%E4%BC%9A%E4%BC%9D%E9%81%93%E6%89%80%E7%BE%A4
「人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。」
なんかピンとこない基準に該当しているようだ。
「ブラジルは、世界で最も多くのカトリック人口を擁する国である。国民の約73%が、カトリックの信者で、これは1億1240万人に相当し、カルナヴァルなどをはじめとして現在も社会に強い影響を持つ。」(ウィキ:ブラジル:国民:宗教より)
「国民の大多数の93%がカトリック教徒だと申告しているが、教会はより正確には70%ぐらいだと見積もっている。現行憲法第二条によると、アルゼンチン共和国はカトリックを保護すべきであるとなっているが、これはアルゼンチンの国教がカトリックであるということではなく、圧倒的に信徒数が多いカトリックに国家の優先権があることを認めるのみとなっている」(ウィキ:アルゼンチン:文化:宗教より)
フランシスコ教皇が、アルゼンチン出身であることは、有名だな(アルゼンチンは新大陸出身のローマ教皇を輩出した最初の国になった)。
映画・ミッションに描かれた伝道活動が、ポルトガルの奴隷商人からスペインの植民地を保護するという政策のもとに行われたという背景も重要である。
スペインの南米政策の変更から、イエズス会のミッションが衰退し、消えていったという史実も直視すべきだ。
人間を人間として扱わないという奴隷政策。
それもまた、人間の業であるな。
(Guaraní people:Slavery)
http://en.wikipedia.org/wiki/Guaran%C3%AD_people#Slavery
(Treaty of Madrid (13 January 1750))
http://en.wikipedia.org/wiki/Treaty_of_Madrid_(13_January_1750)
スペインとポルトガルの手打ちで、スペイン王国が送り込んだミッションは、邪魔になったわけだ。
(Guaraní War)
http://en.wikipedia.org/wiki/Guarani_War
「In February 1756 a combined force of 3,000 Spanish and Portuguese soldiers attacked the settlements. It resulted in the death of 1,511 Guarani, while the Europeans suffered only 4 deaths. In the aftermath of the battle, the joint Spanish-Portuguese army occupied the seven missions.」
これじゃ、戦争というより、虐殺だな。
(Treaty of El Pardo (1761))
http://en.wikipedia.org/wiki/Treaty_of_El_Pardo_(1761)
浮沈子はスポーツには疎いんだが、2年後にはオリンピックがリオで開かれるらしい。
(リオデジャネイロオリンピック)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%87%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%8D%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF
この都市は、18世紀に奥地の金鉱発見による金の集積地として、サンパウロに続いて発展する。
(リオデジャネイロ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%87%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%8D%E3%82%A4%E3%83%AD
「18世紀前半に内陸のミナスジェライス州周辺で金鉱が発見された。この金の集散地は、当初は金鉱発見者であるバンデイランテスたちの基地であるサンパウロであったが、1725年にリオとミナスジェライスを結ぶ新道が開通すると、距離的に近いリオがサンパウロに代わってミナスの金やダイアモンドの積出港となり、ブラジル植民地の交通と富の中心となった。」
もちろん、金鉱山での労働力は、奴隷によって賄われた。
「1832年4月4日から7月5日まで、ダーウィンの乗ったイギリス海軍のビーグル号が寄港している。ここでダーウィンは奴隷に対する酷い仕打ちを目撃した。このときの深い嫌悪感を終生忘れることがなかった。」
(Bandeirantes)
http://en.wikipedia.org/wiki/Bandeirantes
ブラジルという国自体が、ポルトガルの植民地で、鉱物資源の収奪と、奴隷商人達が徴発した労働力によって築かれていったわけだ。
オリンピックは、民族の祭典といわれる。
その中には、ヨーロッパ人やグアラニー族も、当然、含まれている。
ウィキには、奴隷商人が跋扈した時期の、南米の歴史に関する日本語の記述が乏しいように感じるのは、浮沈子だけだろうか?。
たとえ、植民地政策の一環として、一時期であるにせよ、宣教師たちによるパラダイスが存在したということが、小さな救いのように感じられる。
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