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大腸がんを公表 俳優の今井雅之さん死去5月28日 14時02分
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舞台やテレビドラマなどで存在感のある演技で人気を集め、大腸がんであることを公表していた俳優の今井雅之さんが28日未明、東京都内の病院で亡くなりました。54歳でした。
今井雅之さんは昭和36年に兵庫県で生まれ、陸上自衛隊をへて大学卒業後、昭和61年にミュージカルの舞台でデビューしました。
平成3年には特攻隊の隊員の心の葛藤を描いた舞台、「THE WINDS OF GOD」の脚本や主演などを務め、アメリカや日本国内で公演し、文化庁の芸術祭賞を受賞しました。この舞台は今井さんのライフワークとして国内外で続けられ、平成11年にはアメリカで長期公演を行うなど、海外でも高い評価を受けました。
今井さんは映画やテレビドラマにも数多く出演し、平成5年のNHKの連続テレビ小説「ええにょぼ」ではヒロインの兄役を演じたほか、平成8年のNHK土曜ドラマ「ちいさな大冒険」では主役を演じるなど、悪役からコミカルな役柄まで存在感のある演技で人気を集めました。
今井さんは先月、記者会見を開いて、主演する予定だった舞台公演を大腸がんの治療のため降板することを発表し、「自分の判断で降ろさせてくれと言いました。役者が舞台を降りるのは本当に悔しい」と涙ながらに話していました。
ブログでも「ホンマ悔しくて悔しくてたまりません!そして公演を楽しみにしていてくれたファンの皆様、本当に申し訳ありません。今は治療を第一に絶対に元気になり、舞台に戻ってまいりたいと思っております!」と記していました。
今井さんの作品の制作に当たっている事務所の関係者によりますと、27日午後4時ごろに病院に見舞いに行った際、ファンから託された千羽鶴を手渡したうえで、今月31日に沖縄で「THE WINDS OF GOD」のことしのツアーの千秋楽を迎えることを伝えると、今井さんは自分も行きたそうに大きくうなずいていたということです。
しかし、今井さんはその後、容体が急変し、28日午前3時5分、入院していた東京都内の病院で亡くなりました。
平成3年には特攻隊の隊員の心の葛藤を描いた舞台、「THE WINDS OF GOD」の脚本や主演などを務め、アメリカや日本国内で公演し、文化庁の芸術祭賞を受賞しました。この舞台は今井さんのライフワークとして国内外で続けられ、平成11年にはアメリカで長期公演を行うなど、海外でも高い評価を受けました。
今井さんは映画やテレビドラマにも数多く出演し、平成5年のNHKの連続テレビ小説「ええにょぼ」ではヒロインの兄役を演じたほか、平成8年のNHK土曜ドラマ「ちいさな大冒険」では主役を演じるなど、悪役からコミカルな役柄まで存在感のある演技で人気を集めました。
今井さんは先月、記者会見を開いて、主演する予定だった舞台公演を大腸がんの治療のため降板することを発表し、「自分の判断で降ろさせてくれと言いました。役者が舞台を降りるのは本当に悔しい」と涙ながらに話していました。
ブログでも「ホンマ悔しくて悔しくてたまりません!そして公演を楽しみにしていてくれたファンの皆様、本当に申し訳ありません。今は治療を第一に絶対に元気になり、舞台に戻ってまいりたいと思っております!」と記していました。
今井さんの作品の制作に当たっている事務所の関係者によりますと、27日午後4時ごろに病院に見舞いに行った際、ファンから託された千羽鶴を手渡したうえで、今月31日に沖縄で「THE WINDS OF GOD」のことしのツアーの千秋楽を迎えることを伝えると、今井さんは自分も行きたそうに大きくうなずいていたということです。
しかし、今井さんはその後、容体が急変し、28日午前3時5分、入院していた東京都内の病院で亡くなりました。
ツイッターで死悼む声 相次ぐ
インターネットのツイッターでは、今井さんと交流のあった著名人から死を悼む声が相次いでいます。
このうち、タレントのラサール石井さんは「なんとも早過ぎる。大昔『THE WINDS OF GOD』の漫才部分の指導を頼まれ、やったことがあったなあ。御冥福をお祈りいたします」と記しています。
今井さんが主演を務めた平成8年のNHKの土曜ドラマ「ちいさな大冒険」で共演した女優で脚本家の中江有里さんは当時を振り返り、「とても楽しかった撮影の日々が思い出されます。今井さんの明るさに照らされた日々でした。心より、お悔やみ申し上げます」としています。
また、今井さんと同じ、英語劇団・東京学生英語劇連盟出身の女優の藤田朋子さんは、「残念です。でも彼の魂生き続けます」とコメントしています。
このほか、ツイッター上では多くのファンから、今井さんの死を惜しむツイートが相次いで投稿されています。
このうち、タレントのラサール石井さんは「なんとも早過ぎる。大昔『THE WINDS OF GOD』の漫才部分の指導を頼まれ、やったことがあったなあ。御冥福をお祈りいたします」と記しています。
今井さんが主演を務めた平成8年のNHKの土曜ドラマ「ちいさな大冒険」で共演した女優で脚本家の中江有里さんは当時を振り返り、「とても楽しかった撮影の日々が思い出されます。今井さんの明るさに照らされた日々でした。心より、お悔やみ申し上げます」としています。
また、今井さんと同じ、英語劇団・東京学生英語劇連盟出身の女優の藤田朋子さんは、「残念です。でも彼の魂生き続けます」とコメントしています。
このほか、ツイッター上では多くのファンから、今井さんの死を惜しむツイートが相次いで投稿されています。
今井さん 最後の舞台あいさつ
「THE WINDS OF GOD」は、今井さんが27年間にわたってライフワークとして取り組んだ舞台で、今井さんは原作から脚本、そして主演まで務めていました。
今井さん演じる現代の若手漫才コンビが、交通事故をきっかけに終戦間近の日本にタイムスリップし、特攻隊の隊員として生まれ変わるという物語です。
出撃を間近に控えた特攻隊員の若者たちの心の葛藤を現代の若者の視点で描くことで、生きるとはどういうことなのかを問いかけています。
昭和63年の初演以来、日本国内をはじめ、アメリカ、イギリスなど海外でも繰り返し上演され、小説や映画、そしてテレビドラマにもなるなど高い評価を受けています。
今井さんは今月1日から東京の新国立劇場で行われた公演で、毎回舞台に姿を見せ、観客にあいさつをしていました。そして、最終日の今月5日に行ったあいさつが、今井さんが舞台に姿を見せた最後となりました。
この中で今井さんは「自分は、きょうこの舞台に、病人としてではなく役者として立ちたかったです。今、3分と立っていられないし、マイクを外すと、後ろのほうまで声が届かない状態です。でも、自分は役者をやめたわけではありません」とはっきりした口調で語ったうえで、「戦後70年、『THE WINDS OF GOD』27年目の舞台には出られなかったですけど、役者としては、もっともっと体をよくして、本当に役者人生を続けられるよう、がんと闘うつもりです」と話していました。
今井さん演じる現代の若手漫才コンビが、交通事故をきっかけに終戦間近の日本にタイムスリップし、特攻隊の隊員として生まれ変わるという物語です。
出撃を間近に控えた特攻隊員の若者たちの心の葛藤を現代の若者の視点で描くことで、生きるとはどういうことなのかを問いかけています。
昭和63年の初演以来、日本国内をはじめ、アメリカ、イギリスなど海外でも繰り返し上演され、小説や映画、そしてテレビドラマにもなるなど高い評価を受けています。
今井さんは今月1日から東京の新国立劇場で行われた公演で、毎回舞台に姿を見せ、観客にあいさつをしていました。そして、最終日の今月5日に行ったあいさつが、今井さんが舞台に姿を見せた最後となりました。
この中で今井さんは「自分は、きょうこの舞台に、病人としてではなく役者として立ちたかったです。今、3分と立っていられないし、マイクを外すと、後ろのほうまで声が届かない状態です。でも、自分は役者をやめたわけではありません」とはっきりした口調で語ったうえで、「戦後70年、『THE WINDS OF GOD』27年目の舞台には出られなかったですけど、役者としては、もっともっと体をよくして、本当に役者人生を続けられるよう、がんと闘うつもりです」と話していました。
大腸がん 50歳以上で増加傾向
大腸がんは日本人がかかる、がんの中で、胃がんや肺がんと並んで最も多いがんの1つです。
大腸がんは50歳を超えると増え始め、高齢になるほど多くなるということで、男性のほうが女性よりもなりやすいとされています。
1990年代半ばまでは患者の数は増え続けていましたが、高齢化の影響を除くと、この20年間は横ばいとなっています。
ただ、国立がん研究センターの予測によりますと、ことし1年間に新たに診断されるがんの中では大腸がんは男女合わせて13万5800人となっていて、すべてのがんの中で最も多くなると予測されています。
死亡する人の数も、高齢化の影響で年々増加していて、肺がんや胃がんと並んでがんで死亡する人の中で高い割合を占めています。
また、大腸がんは生活習慣とも関わりがあるとされ、肥満や飲酒によってリスクが高くなることが知られているほか、ベーコンやハムなどの加工された肉がリスクとなる可能性も指摘されています。
逆に運動をすると予防効果があることが分かっていて、果物もリスクを下げる可能性があるということです。
大腸がんは早い時期に見つければ100%近く治すことができるとされていますが、早期の段階では自覚症状がありません。このため、「大腸がん検診」を受けて自覚症状のないうちに見つけ出すことで、治療の効果が高まることが確認されています。
大腸がんは50歳を超えると増え始め、高齢になるほど多くなるということで、男性のほうが女性よりもなりやすいとされています。
1990年代半ばまでは患者の数は増え続けていましたが、高齢化の影響を除くと、この20年間は横ばいとなっています。
ただ、国立がん研究センターの予測によりますと、ことし1年間に新たに診断されるがんの中では大腸がんは男女合わせて13万5800人となっていて、すべてのがんの中で最も多くなると予測されています。
死亡する人の数も、高齢化の影響で年々増加していて、肺がんや胃がんと並んでがんで死亡する人の中で高い割合を占めています。
また、大腸がんは生活習慣とも関わりがあるとされ、肥満や飲酒によってリスクが高くなることが知られているほか、ベーコンやハムなどの加工された肉がリスクとなる可能性も指摘されています。
逆に運動をすると予防効果があることが分かっていて、果物もリスクを下げる可能性があるということです。
大腸がんは早い時期に見つければ100%近く治すことができるとされていますが、早期の段階では自覚症状がありません。このため、「大腸がん検診」を受けて自覚症状のないうちに見つけ出すことで、治療の効果が高まることが確認されています。