ニューヨークの国連本部であった核不拡散条約(NPT)再検討会議に、「ユース非核特使」として参加した福山市の私立盈進中学高校の生徒2人が27日、市教育委員会を訪れ、三好雅章教育長に活動を報告した。現地で核廃絶を訴えた2人は、会議が決裂したことを残念がった。

 渡米したのは3年で生徒会執行役員の坂本知彦さん(17)と1年でヒューマンライツ部所属の作原愛理さん(16)。会議を傍聴したほか、平和首長会議主催のフォーラムで平和や核廃絶への思いを英語でプレゼンテーションした。

 その時の様子について、三好教育長に「会場から大きな拍手が起き、被爆者の思いや自分たちの願いが世界の人たちに通じ、共感してもらったと思いました」。しかし、2人の帰国後、会議は最終文書を採択できずに閉幕。坂本さんは「核保有国の核廃絶への意思の低さが浮き彫りになったと思います」と話した。