大竹、1000Kも自滅3敗…3回3四球痛恨3失点
◆交流戦 巨人4―5西武(27日・東京ドーム)
持ち味の大胆さは消えていた。0―1の3回2死二、三塁。大竹は4番・中村を迎えた。敬遠指示はなかったが、カウントを悪くし、ストレートの四球。満塁で、打席には2回に1000三振を奪った森。フルカウントから、この回3つ目となる四球で押し出し。2点目を献上した。「森に対してだけでなく、秋山、中村も四球で出した。それがダメ。攻めていけなかった」と悔やんだ。
続くセラテリには右前適時打を浴び、この回3失点。5回5安打4失点で3敗目を喫した。初回、秋山に先頭打者アーチを被弾。斎藤投手コーチは「(初回の一発の)影響はあったと思う。『抑えなきゃ、抑えなきゃ』という気持ちになる」と出ばなをくじかれたことで投球が窮屈になったと説明した。
悪い流れを断ち切れなかった。3失点した直後の3回の攻撃。1死一塁の打席でバントを失敗。捕ゴロ併殺打で反撃のチャンスをつぶし、投打に精彩を欠いた。最近10試合、投手陣は2失点以内と好調。守りから攻撃へいいリズムを作っていたが、この日は終始、劣勢だった。原監督も「(大竹は)ちょっと神経質になりすぎていたかな」と次戦に期待した。
高木勇、菅野がリーグトップの6勝で、杉内、ポレダも5勝と先発陣は好調。2軍では左前腕部の負傷から回復した内海、2年目で今季、初勝利を挙げた田口が機会をうかがっている。自身も今季初登板だった4月1日の中日戦(ナゴヤD)で3回途中4失点と万全でシーズンを迎えたわけではない。最近2登板は14イニングで1失点だったが、「自分はいつ2軍に落ちてもおかしくない立場です。1度や2度、良かったからといって安心はしていません」。うかうかしてはいられない状況であることは理解している。
4、5回はストライクを先行させる本来の姿に近い投球だった。敗れはしたが、斎藤コーチも「代える必要はありません」とローテの変更はしない。大竹も「しっかりと反省します」と勝利へつながる投球をすることを誓った。(楢崎 豊)