2015年5月27日13時01分
長崎市の捕虜収容所で被爆したオランダ人元捕虜の男性が、日本にいないことを理由に被爆者援護の対象外とされ精神的な苦痛を受けたとして、慰謝料など110万円を国に求める訴訟を長崎地裁に起こした。在外被爆者支援連絡会によると、元捕虜の被爆者がこうした訴訟を起こすのは初めてだという。
提訴したのはオランダ在住のウィリー・ブッヘルさん(94)。訴状によると、第2次大戦中に捕虜になり、同市幸町の福岡俘虜(ふりょ)収容所第14分所で被爆。昨年、被爆者健康手帳を取得した。
在外被爆者の援護をめぐっては、国内居住を条件としていた国の通達が2003年に廃止され、海外からの被爆者健康手帳の交付申請も08年に認められた。手帳を取得して一定の条件を満たすと、国外在住でも健康管理手当(月額約3万4千円)が受給できる。
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