シンガポールを揺さぶった韓国式スカリズム…韓流の新しい可能性

シンガポールを揺さぶった韓国式スカリズム…韓流の新しい可能性

2015年05月27日13時54分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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21日、シンガポールの音楽見本市Music Mattersのショーケース「K-POP Night Out」で、9人組スカバンドのKingston Rudieskaがリズムあふれる舞台を披露している。このバンドはショーケース直後、近隣クラブから公演オファーが入った。(写真=韓国コンテンツ振興院)
  歌詞のリフレーンを繰り返して歌っていた歌手が、突然、舞台から飛び降りた。数百人の聴衆をかきわけ、9人組スカバンド「Kingston Rudieska(キングストン・ルーディスカ)」ボーカルのイ・ソギュルが歌い、リズミカルなジャマイカの「スカ」リズムに合わせて聴衆は踊りながら彼の後に従った。弘大(ホンデ)のどこのクラブでも見られそうな風景だが、舞台はシンガポールのクラークキー広場だった。20~23日(現地時間)、シンガポールではSouth by Southwest(SXSW、サウス・バイ・サウスウェスト、米国)、MIDEM(ミデム、フランス)と並んで世界3大音楽見本市に挙げられる「Music Matters(MM)」が開かれた。今年で10回目を迎える。世界2000人余りの音楽関係者やミュージシャンおよそ80チームが参加した。音盤市場の未来と新しいビジネスモデルを話し合うカンファレンスと、アジアや世界市場進出の可能性を占うショーケースもシンガポール各地で開かれた。

  韓国コンテンツ振興院が準備したショーケース「K-POPナイトアウト」(K-pop Night Out)は21日に開かれた。クラークキー広場に設置された舞台で、Kingston Rudieska、Glen Check(グレン・チェック)、IDIOTAPE(イディオティプ)、SONAMOO(ソナム)が公演した。「K-POPナイトアウト」は韓国式スカでリズムを取り、エレクトロニックの強烈な電子音で聴衆を揺らし、昨年デビューした7人組ガールズグループSONAMOOの舞台で締めくくるという構成だった。アイドルやスターが中心のK-POPとはかけ離れているようにも思われたが、ミュージシャンと聴衆はすぐになじんだ。IDIOTAPEのメンバー、DJのDguruは公演直後「いつもと違うところだが、(韓国ファンと)反応が似ていて逆に新鮮な気分だった」と話した。また、Kingston Rudieskaのリーダー、チェ・チョルウクは「舞台の上で楽しく遊んだ。ずっと立ってきた舞台のようだった」と感想を伝えた。

  韓国ミュージシャンが感じた「なじみやすさ」はK-POPのもう一つの可能性だ。MMが開かれたシンガポールは1人当たりの国民所得が5万ドルを越える。消費力を備えているため、アジアの代表的な「テストベッド」(試験台)に挙げられる。その分、音楽市場も多様性に富んでいる。韓国ではジャマイカ由来のスカ音楽はまだなじみが薄いが、シンガポールでは毎年5月ごろに「スカフェスティバル」が開かれている。「K-POPナイトアウト」のショーケースを見たシンガポール人のジア・オンさん(24)は「エレクトロニック音楽のファンだが、シンガポールでは英語圏ミュージシャンの音楽が数多く知られている。韓国のエレクトロニック音楽はそれ自体が新鮮で強烈だ」と話した。

  K-POPはアイドル中心の韓流ブームという固定観念もあるが、海外市場でK-POPは多様なジャンル音楽として少しずつ広まっている。ショーケースに先立ち開かれたメディアインタビューで、オーストラリアAUレビュー編集者のジョニー・ウ氏は「韓国のテレビ番組の人気がインディー市場まで影響力を及ぼしているようだ。K-POPの未来を見るとき、これは肯定的」としながら「シンガポールだけを見ても市場は明らかに存在している。世界市場から見た時、さまざまなジャンルの音楽が息づくインディー市場の規模がポップ市場よりも大きい」と伝えた。

  MMのジャスパー・ドーネット会長は「Glen CheckとIDIOTAPE等を通して、K-POPが単にアイドル中心の音楽ばかりでないところを見せたかった」とし「K-POPがもっと成長していくには言語の問題を克服するのも課題」と話した。
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