このうち主軸を成すのは歴史学研究会だ。同研究会は昨年10月、旧日本軍が慰安婦強制連行に関与した事実に間違いはないとの声明を発表した。この声明が後に、西欧の学者たちが日本政府の歴史に対する姿勢を非難する声明の発表することになったきっかけの一つだった。歴史学研究会は1回目の声明発表後、他団体の意見をまとめ、今回の共同声明を発表することになった。
歴史学研究会は1932年に東京帝国大学(現・東京大学)文学部史学科の卒業生たちが中心になって設立された団体だ。会員たちはこれまでにも大きな政治的事案が取りざたされるたびに学者たちの良心をもって共同声明を出してきた。2003年に在日韓国人など民族学校の卒業生にも大学受験資格を認めるよう求める声明を、11年には教育現場で代表的な右翼教科書の育鵬社・自由社版教科書を採択しないよう求める声明を出している。
この日、声明に加わった団体は「戦後日本では民主主義が行われ、自衛隊を文民が統制し、警察が原則通り運営されるようになり、政治的寛容が実現した。こうした点は日本が科学に貢献した点や他国を寛大に援助してきた点と共に、すべて祝うべきことだが、(安倍政権の)歴史解釈問題はこうした成果を祝うのに障害物となっている」と指摘した。
これまで安倍晋三首相は歴史歪曲について質問されるたび「歴史は歴史家に任せるべきだ」と答えてきた。これについて久保委員長は同日、「政治家が日本の歴史学者の研究成果をきちんと見て発言することを願う気持ちが大きい。日本の学術団体の中には、今回は時間が足りなくて共同声明に参加できなかったが、内部協議が終わり次第、声明に参加したい旨を明らかにしている所も複数あり、今後参加団体はさらに増えるだろう」と述べた。