05月25日 18時41分
5月、人骨などが見つかった、東京・港区のJR浜松町駅近くで江戸時代に大名屋敷があった工事現場から、新たに100以上の墓の跡や大量の人骨が確認されたことが、地元の郷土資料館の調査で分かりました。
郷土資料館は、人骨などが大名屋敷が建てられる前にあった墓地に埋葬されていた可能性があるとみて調べています。
5月8日、港区のJR浜松町駅近くのホテルの工事現場で、成人とみられる人の頭蓋骨や長さ30センチほどの足の骨、それに、動物の骨などが土の中に埋まっているのが見つかりました。
港区立港郷土資料館がさらに調査を進めたところ、およそ90平方メートルの周辺の敷地から木製のおけやたるなどを使った100以上の墓の跡や、大量の人骨が新たに確認されたということです。
この場所は江戸時代には大名屋敷がありましたが、今回の調査で人骨などは1640年ごろに大名屋敷を建てられた際に造成した土よりも、古い地層から見つかっていることが分かったほか、副葬品として埋められていた可能性がある銭や陶器も、大名屋敷が出来る前に流通していたものとみられるということです。
このため、郷土資料館は人骨などが大名屋敷が建てられる前で、江戸時代前期以前の墓地に埋葬されていた可能性があるとみて、調べています。
港郷土資料館の高山優学芸員は「大名屋敷が出来る前に墓地があったのは間違いないが、今後、副葬品などを調査していつの時代の墓地かを特定したい」と話していました。
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