米日刊紙ニューヨーク・タイムズが在米韓国系団体「ニューヨーク韓人会」の会長をめぐる内紛を25日(以下、現地時間)付電子版に続き、26日付紙面でも詳細に報道した。同紙が「韓人会騒動」に関して報道するのは先月10日に続き2回目だ。
同紙はこの日、「55年の歴史を持つニューヨーク韓人会が、無報酬で儀典的な役割がほとんどの会長の座をめぐり、争いを繰り広げている」として、2月に行われた会長選挙をめぐる騒動を報じた。ニューヨーク韓人会の内紛は今年2月、第34代ニューヨーク韓人会会長選挙を前に選挙管理委員会がキム・ミンソン候補(54)に対し、事前選挙運動を理由に資格をはく奪したことに端を発する。
選挙管理委員会は対立候補ミン・スンギ候補(60)=現:同会会長=の無投票当選を宣言したが、元会長団協議会を中心とした非主流派の人々がミン・スンギ氏を弾劾し、韓人会発足以来、最悪の事態に直面した。現在は双方がそれぞれ正統性・合法性を主張し、非常に感情的な対立や訴訟が続いている。
キム・ミンソン氏を支持する元会長団協議会は先月7日にニューヨーク韓人会館に侵入、ドアのカギを付け替えて韓人会掌握を宣言した。二日後、警察は主導者たちを退去させたが、元会長団協議会は新たな選挙でキム・ミンソン氏を会長に選出した。だが、ミン・スンギ会長も合法的な選挙により会長に当選したと主張している。
ニューヨーク・タイムズ紙は今月1日、両氏がそれぞれ就任式を行うという笑えない騒動も詳細に伝えた。キム・ミンソン氏は去る1日午前10時ごろ、支持者数十人と共に韓人会館に集まり、6階の韓人会事務局に入ろうとしたが、ミン・スンギ氏側の職員により遮られた。そして激しいもみ合いが続き、警察が出動した。
警察により外に追い出されたキム・ミンソン氏たちは韓人会館前で臨時の就任式を開いた。だが、数時間後にはミン・スンギ氏の会長就任式が韓人会の講堂で行われた。
ニューヨーク・タイムズ紙は先月10日の記事で「無報酬の奉仕職で2年任期のニューヨーク韓人会会長選挙運動のため、候補者たちは10万ドル(約1200万円)の供託金を支払うなど、数十万ドルを使っている。韓人会会長は韓国から高官がやって来た時に正式なホスト(host)役をしており、韓人会会長職を韓国国会議員になる足掛かりに考えている人もいる」と伝えた。当初13日に予定されていたキム・ミンソン氏の資格はく奪関連裁判は来月中旬に先送りされている。