東山正宜
2015年5月27日12時03分
東京電力は27日、福島第一原発のタンクにたまった高濃度汚染水について、放射性物質を減らす処理が「完了した」と発表した。累積処理量は約62万トン。環境中に放射能が大量に漏れ出すリスクはひとまず小さくなった。ただ、処理後の低濃度汚染水などのタンクは増え続けており、原子炉建屋などへの地下水流入で1日約300トンの高濃度汚染水が新たに生まれる状況も変わっていない。
高濃度汚染水は溶け落ちた核燃料の冷却に伴って生じる水で、濃度が1リットルあたり数千万~数億ベクレルと極めて高い。当初はたまる一方で、多核種除去設備ALPS(アルプス)による処理もトラブルが多発。設備の増強で昨年9月の36万7千トンをピークに減少に転じた。東電によると、処理は27日午前9時15分に終わったという。別枠で処理してきた海水混じりの高濃度汚染水も同10時51分に終了した。
後には、濃度を1リットルあたり数百ベクレルに下げた低濃度汚染水約44万トンと、ストロンチウムなど一部の放射性物質だけを除去した処理水約18万トンが残る。ただ、ストロンチウム処理水の濃度はまだ高く、ALPSで改めて処理する必要がある。また、既設のポンプでは抜けないタンク底部の高濃度汚染水約1万トンは今回の「処理完了」の対象外にしている。
残り:182文字/本文:725文字
おすすめコンテンツ
PR比べてお得!