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沖浦克治さんへのお返事です。
新思想の洗礼を受けられた金メダリストは、中古天台本覚思想の偽書を見抜くことが出来ると思っていましたが
残念ながら私の誤解でした。
> 『所詮此の如来とは一切衆生の事なり既に諸法実相の仏なるが故なり、』(御講聞書)
本書は『法華経』各品の要点、及びそれに関連する法義一般を九十箇条に渡り筆録したものである。
但し『勧持品』『安楽行品』『法師功徳品』『不軽品』『神力品』『嘱累品』『勧発品』についての記述が見られない。
本書は「日蓮カ弟子檀那ノ肝要ハ本果ヨリ本因ヲ宗トスル也。」(第三「蓮華事」)といわれるように、
本因妙思想が色濃く見られ、また「我等凡夫即極トハタト打チカタメタル成仏也。」と
凡夫即極が強調されるなど、中古天台観心主義の影響が多分に看取される。
三世諸仏総勘文教相廃立には、我ら凡愚の心身が即本覚の如来であるとし、
「造悪無礙」的表現が見られたり、宗祖日蓮の信頼しうる真筆御書に見られない「本覚の如来」の語が頻出するなど、
宗祖の述作とすることは出来ません。
まして凡夫が仏と言う思想は、日蓮の真筆から窺えません。
沖浦さん中古天台思想が色濃く出ている御書は注意が必要なのです。
『御義口伝』は建治年間に六老僧の所望によって、宗祖が「注法華経」について講義をされたものを、
興尊が筆録してまとめたものであり、それを宗祖が弘安元年正月一日に印可したといわれていますので偽書。
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