9月に世界記憶遺産判断へ 京都・舞鶴関係者ら登録期待
世界記憶遺産を決める国連教育科学文化機関(ユネスコ)の国際諮問委員会(IAC)の会議が26日までに、9月28~30日にアラブ首長国連邦のアブダビで開かれることが決まった。日本からは、舞鶴引揚記念館(舞鶴市)が所蔵するシベリア抑留と引き揚げ関係資料と、京都府立総合資料館(京都市左京区)所蔵の国宝「東寺百合文書(ひゃくごうもんじょ)」が登録候補になっている。
舞鶴市によると、陽明文庫(右京区)所蔵の国宝「御堂関白記」の登録を決めた前回2013年の会議の例から、会議初日の28日に登録可否が決まり、期間中に発表があるのではないかという。
舞鶴の申請資料は、シベリア抑留体験を記した記録や絵画、帰還を願う日本の家族の手紙など570点。多々見良三市長は「まだ登録決定ではないが、決まると信じている」と期待、舞鶴引揚記念館の山下美晴館長は「具体的な日程が分かり、緊張が高まってきた」と話した。
IACの会議は2年ごとに開催。「アンネの日記」など多くの戦争関連資料も記憶遺産になっており、今回は中国から「従軍慰安婦」と「南京大虐殺」に関する資料が登録申請されている。
【 2015年05月26日 22時40分 】