経営力を身につける
変化の激しい時代にあって経営者のなすべきこと、目指すべきものは何か。
面倒臭いから「世界協会」「日本協会」と略すが、何故、世界協会が日本協会の会員資格を停止(=除名処分)したかというと、日本の水族館は、和歌山県大地町で行なわれる「追い込み漁」で捕獲したイルカを入手しているから、というアンビリーバブルな理由からだった。
彼らは、大地町で行なわれるの追い込み漁が「残酷」だと言うのである。
日本動物園水族館協会に加盟している国内の水族館は全部で六十三施設(動物園八十九施設)。そのうちの三十四施設で三七九頭のイルカが飼育されているが、それらのほとんどが大地町から購入したイルカだ。売買されるイルカは毎年二〇~四〇頭前後になるそうだが、それがいかんと世界協会は言うのである。
ご存じのとおり、大地町のイルカ漁は日本の伝統的な漁だ。が、ご存じのとおり、クレイジー・エコテロリスト集団「シー・シェパード(幹部はキャロライン・ケネディ駐日大使の従兄弟)が激しく批判し、現地での執拗な抗議活動(という名目の嫌がらせ)を続けていることでも知られる。彼らが隠し撮りで撮った『ザ・コーブ』という作品は、厄介なことにアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞したりもした。
おそらくは、エコテロリスト集団(幹部はキャロライン・ケネディ駐日大使の従兄弟)の主張を支持しているのだろうが、動物園と水族館の国際組織・世界動物園水族館協会は、大地町のイルカ漁と、その追い込み漁で捕獲される野生イルカを日本の水族館が購入していることを「問題視」し、このたびの資格停止を議決した。
大地町の追い込み漁は、世界協会の「倫理規定」に反する、と言うのである。
で、私たちはあ然とするのである。偉そうに言うけど何なの、倫理規定って。
昨年の会合で、世界協会は向こう二年間、追い込み漁で捕獲したイルカの入手を停止するよう日本側に求めていた。しかし、日本協会はその提案を拒否。追い込み漁は国内法で認められ、水族館も法に従ってイルカを購入していることを説明したうえ、イルカへのストレスを軽減する目的で、追い込みの速度を緩めるなど改善策を採用したと報告していた。今回の資格停止処分は、そのさなかでのことだった。
「交渉中だったのに、唐突な通告で非常に残念」
日本動物園水族館協会の長井健生専務理事はこう言い、大地町立くじらの博物館・桐畑哲雄副館長はこう憤った。
変化の激しい時代にあって経営者のなすべきこと、目指すべきものは何か。