経営力を身につける
変化の激しい時代にあって経営者のなすべきこと、目指すべきものは何か。
五月十九日の『天声人語』は、大阪都構想の住民投票に触れ、橋下徹大阪市長について言及している。そこに、こんな一文がある。
『(橋下)氏にアクセルはあっても、ブレーキを欠いていたというべきか。スピード感も大切だろうが、時に減速して時間をかける知恵も政治には必要だ』
これを、こんなふうにアレンジしてみる。
『朝日新聞の慰安婦報道には、日本を貶めるアクセルはあっても、国益を守るブレーキを欠いていたというべきか。日本を悪者に仕立てるスピード感も大切だっただろうが、時に理性的に踏みとどまり、一連の慰安婦報道はねつ造だったと時間をかけて詫びる知恵と勇気も朝日新聞社には必要だ』
ついでながら、こんな一文も。
『是か非か、二者択一を人々に迫る。攻撃的な言葉で論敵を徹底的にやっつける。多数決で結果が出たら、もう文句は言わせない。争点を単純にし、そのぶん対立を深刻にする政治である』
これも、こんなふうにアレンジしてみる。
『謝罪か賠償か、二者択一を政府に迫る。恣意的なでっちあげとねつ造で政府を徹底的に叩く。中韓の協力を得たら、もう文句は言わせない。争点を強制連行と単純にし、そのぶん日韓、日中の関係を深刻にする新聞社である』
冗談のようだが、事実だ。朝日が慰安婦強制連行などというでっちあげキャンペーンを張らなければ、日韓関係はもっと別のものになっていた。本多勝一氏が中国当局の言いなりになっていなければ、日中関係も、もっと別のものになっていた。
朝日新聞社には、自分たちが何をしでかしたか、自分たちのでっちあげ報道が日本をどんな窮地に陥れたか、その自覚がないのだ。だから、一度はクビを切った社員を「非公開」で復職させたりする。これを、難しい言葉で厚顔無恥と言う。カエルの面に何とかである。
最近、朝日新聞の社説や天声人語を読む際、記事に書かれていることの「反対」を考えれば、それが一般的な「良識」になることに気づいた。さきの「配慮」記事しかりである。日本を二の次に、韓国と中国への「配慮」を怠らない朝日新聞は、これからは「バイアスペーパー」と呼んだほうがいいのかもしれない。とにかく偏っているのである。分度器で測ったら、かなり左に傾いてたし。
偏向報道に通じる歪んだ視点は朝日新聞の十八番でもあるが、朝日に劣らぬ偏向という厄介事が、日本にまた災いをもたらそうとしている。世界動物園水族館協会(WAZA)から日本動物園水族館協会(JAZA)への通達――、会員資格「停止」問題である。
変化の激しい時代にあって経営者のなすべきこと、目指すべきものは何か。