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炭素繊維不正輸出 中国企業から転売か
5月26日 19時19分

核兵器や戦闘機の開発などに転用されるおそれがあるため、輸出が厳しく規制されている炭素繊維を中国に不正に輸出したとして、兵庫県芦屋市にある商社の会長らが、外国為替法違反の疑いで警察に逮捕されました。これまでの調べで、炭素繊維が渡ったのは各国と取り引き実績がある中国の企業と分かり、警察はこの中国企業から転売された可能性があるとみていきさつを調べています。会長らは容疑を否認しているということです。
兵庫県芦屋市にある化学製品を扱う商社「ポリケミカルズリミテッド」の会長の近藤正二容疑者(75)など、会社の幹部ら3人は、平成22年1月、核兵器や戦闘機の開発など、軍事目的に転用されるおそれがあるため、輸出が厳しく規制されている日本製の炭素繊維およそ3500キロを国の許可を受けずに、中国に不正に輸出したとして、外国為替法違反の疑いで26日警察に逮捕されました。
警察によりますと、この会社は炭素繊維を韓国に輸出するとうその申請をし、貨物船で大阪から韓国のプサンの港を経由して、中国東部の江蘇省の張家港にある企業に運んでいた疑いがあるということです。
これまでの調べで、この中国の企業は、中国国内のほか中東やヨーロッパ、それにアフリカなどの企業に炭素繊維などを転売する事業をしていて、各国の軍事関連企業とも取り引きの実績があることが分かりました。
警察は、日本から輸出された炭素繊維が、中国企業を通じて転売された可能性があるとみて不正輸出の詳しいいきさつを調べています。
調べに対し3人はいずれも容疑を否認し、「中国に運ばれるとは知らなかった」などと、供述しているということです。

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