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 安全保障法制の関連法案の国会審議が26日から始まる。先週の党首討論で、かみ合わない場面が目立った安倍晋三首相の答弁をどうみるか。審議の行方とあわせ、識者に聞いた。

■断定口調の狙いは?

 《法案の説明はまったく正しい。私が総理ですから》

 20日の党首討論。安倍首相は集団的自衛権をめぐる岡田克也・民主党代表の質問を、こう突っぱねた。法案を閣議決定した際の記者会見でも「米国の戦争に巻き込まれることは絶対にあり得ない」と断言した。

 こうした断定口調について、「武器としての〈言葉政治〉」の著書がある名古屋外国語大の高瀬淳一教授(情報政治学)は「官僚答弁とは異なる、意識的な『言い切り型』の発言で、国民を納得させようとしている」とみる。

 「もし安倍さんが『自衛隊員のリスクが高まる』と答えたら法案はおしまい。批判も織り込んだ答弁だろう。『平和安全法制』というネーミングも周到だ。このまま強気の答弁で押し切られれば、野党は攻めあぐねるのでは」と語る。

■安保闘争時と同じ?

 《巻き込まれ論は60年安保時も言われ、間違っていた》

 首相は党首討論でこう語り、会見でも「戦争に巻き込まれるという批判は的外れ」と述べて、安保闘争後も戦争が起きなかったことを理由に批判に反論している。

 これに対し、実際に60年安保闘争に参加した全学連OBで政治評論家の森田実さんは「実際はまったく逆」と振り返る。