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しかしながら,宗教法人の本来の業務である宗教活動は,教義を広め,儀式行事を行い,信者を教化育成することを内容とするものであり,収益を上げることを目的とするものではなく,信者の提供する金品も,寄付の性格を有するものであって,宗教活動と対価関係に立つ給付として支払われるものではない。
このように宗教活動は,これと対価関係に立つ給付を信者等から受け,それらを収入源とする経済収支上の計算に基づいて行われる活動ではない。また,不正競争防止法は,営業(事業活動)の自由が保障される市場経済の下で事業者間に行われる競争を公正の理念に基づいて規制することを目的とするものであるところ,宗教活動について競争を観念することができても,それは,当該宗教法人の布教を通じての信者の拡大や教義の宗教的・哲学的な深化の程度といった市場経済と関わりのない分野においてであって,市場経済の下における顧客獲得上の競争ないしこれに類する競争ではなく,不正競争防止法が公正の理念に基づいて規制しようとする競争には当たらないというほかない。
したがって,宗教法人の宗教活動は,上記の各規定にいう「事業」又は「営業」には該当しないというべきである。
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