堀込泰三 - こころ,コミュニケーション,ニュース・コラム,メンタル,仕事術,恋愛,趣味 08:00 PM
知り合いゼロでも乗り切るためのイベント・サバイバル術
元来、パーティとは楽しむためのものであって、脅威になっては本末転倒です。でも、知らない人ばかりの状況で話をするのは、ツラいこともあるでしょう。そこで、そんなツラいパーティを生き延び、さらに本当に楽めてしまうトリックをいくつか紹介します。
以前、内向的な人のためのパーティ・サバイバル術を紹介したことがあります。でも、外交的な人でさえ、誰も知らないパーティはハードルが高いもの。つまり、シャイ、内向的、外交的を問わず、誰にとっても悪夢になりうるシナリオなのです。パーティ以外にも、ワークショップやネットワーキングイベントなど、ほかの人は知り合いがいそうなのに自分は誰も知らないというシチュエーションはたくさんあります。でも、せっかく参加するのですから、以下のアドバイスを参考に不安を払しょくして、少しでも楽しんでください。
ホストの手伝いを申し出る
イベントでは使えませんが、パーティでは便利なテクニックです。会場に到着したら、ホストを見つけてお手伝いを申し出てください。礼儀正しいことでもあり、あなたが手持無沙汰にならずに済むチャンスでもあります。ホストは、手伝いが不要でもあなたの不安を察して仕事を与えてくれるかもしれません。気の利くホストなら、すでに来ている人にあなたを紹介して、会話のきっかけを作ってくれることでしょう。
野菜を切る、食べ物を盛る、バーテンダー役を買って出るなど、何らかの仕事を見つけることで、気まずい雰囲気を避けられ、ストレス解消につながります。
さまざまなライターがアイデアやストーリーを書き連ねている「Thought Catalog」では、あえて準備が必要なものを差し入れることを勧めています。そうすることで、到着と同時にやることがあります。ひと晩かけてラザニアを作る必要はありませんが、ちょっとしたディップなどであれば、お手軽に作れて、パーティにも入りやすくなります。また、あなたが持ってきたものの作り方などを説明することで、参加者にとってもアイスブレークになるでしょう。
自分の弱さを受け入れる
到着と同時に飲み物を手にして、安全な片隅に逃げ込むことは簡単です。でも、逃げずに弱さを見せることで、驚くほど受け入れてもらえます。
同じようにシャイで一人でいるゲストを見つけて、「お互い同じで、誰も知り合いがいませんね」と笑いかけてみましょう。私は、つい先日参加したイベントで、これをやってみました。一人でいるゲストを見つけて、お互いの気持ちを共感しあったのです。すると、自然に会話が生まれるようになりました。その後、2人で一緒に行動したので、ほかの人との交流がぐっと楽になりました。
もっと効果的なのが、社交的な人にアプローチする方法です。パーティの中心人物を見つければ、話は盛り上がり、あなたをほかの人に紹介してくれることもあるでしょう。
また、以前紹介したように、2人組のグループを見つけるのも効果的です。
2人組は、同僚と一緒に来ていて誰かと話さないと...と思っているか、1人で来た人同士で話していて「ああ、今夜はこの人とずっと話さなければならないのかな...」と思っているかの、だいたいどちらかだと言うのです(これなら、話しかけられた人は、一晩中話さなくて済む、よかった!と嬉しくなるはず)。
どちらにせよ、話しかけられた2人組は、話しかけられて嬉しい、ほっとした気持ちになっているはず。それに、3人で話したほうが会話も盛り上がる可能性が高いです。
人それぞれ性格は異なりますし、パーティやイベントの種類もさまざまです。雰囲気を読んで、シャイな人を見つける、中心人物に話しかける、2人組にアプローチするなど、自分に合った戦略を見つけましょう。
どんな方法を取るにせよ、自分に知り合いが一人もいないという事実をオープンにするのがいいでしょう。それを聞くと、たいていの人はあなたを受け入れてくれるはず。だって、みんな社交のために来ているのですから。
「うろついて待つ」テクニック
会話に割って入るのが難しい場合、「うろついて待つ」テクニックを試してください。これは、インディアナ大学サウスイースト校内気研究所のBernardo J. Carducci氏がすすめている方法で、「WebMD」で以下のように解説されていました。
近くに立って、話を聴きます。話が切れたら、話題に乗るか質問をして、会話に加わりましょう。たとえば、「マイアミで襲われたんですって? 実は私もなんです!」という具合に。
このテクニックも、ある人脈作りイベントで試してみました。誰も知っている人がいなかったので、小さなアートの前でうろつきながら、そのアートを話題にする人を待ったのです。見つけたら、そっと会話に加わりました。怪しまれないように、第一声はできるだけ自然にすることが大事です。たとえば、「このアート、すごくいいね」と言う声が聞こえたときに、振り返って「これ、私もいいと思います」と言ったら、じゃっかん気まずい空気になりました。そこで次のチャンスとして、2人の女性がそのアートについてジョークを言っているのを耳にしたとき、振り返って笑ってみました。すると、会話が弾んだのです。とても自然な流れでした。
アートが飾られていなければ、ほかの方法を試してください。ホストの準備を手伝っているのであれば、近くで交わされている会話に加わってみましょう。この方法は、飲み物や食べ物を取りに行くときにも使えます。
会話スキルを磨く
世間話ほどつまらないものはありません。これは、誰もがうなずくことでしょう。でも、不要かというと、そうではありません。知らない人といきなり深い話になることはほぼないので、段階を踏む必要があるのです。アイスブレークとして、以下の方法を試してみてください。
質問する
質問には答える必要があるので、会話のきっかけにピッタリです。「はい」「いいえ」で答えられる質問ではなく、オープンエンドな質問にしましょう。それか、「はい」「いいえ」で答えられる質問をする場合、フォローを忘れないで。
褒める
誰かを褒めると褒め返されることが多く、会話が続きやすくなります。褒めたあとは、質問を続けるといいでしょう。「素敵なイヤリングですね。どこで買ったんですか?」という風に。
場所ときっかけ
イベント会場についての質問や参加のいきさつを聞くと、会話のきっかけになります。「ここにはよく来るんですか?」という決まり文句がいやなら、「ここに来たことはありますか?」と聞いてみては。「ホストとはどこで知り合ったんですか?」という質問もオススメです。
もっと具体的な「第一声」については、こちらの記事をご覧ください。アイスブレーク後は、次のような方法で世間話から中間の話に持っていきましょう。
共通の話題が見つかるまで世間話を続ける
世間話を通してお互いの関心事を知ることで、両者の間に共通する話題が見つかるかもしれません。そこに注目して、話を深めていきましょう。
具体的に答える
ありがちな世間話を盛り上げるには、ありがちでない答えをするのが効果的。たとえば、「どんな仕事をしてますか?」と聞かれたら、思いっきり具体的に答えてみましょう。今の仕事に至った経緯だったり、日々の業務内容の具体例だったり。「ホストとはどういう知り合いですか?」という質問には、ホストとのおもしろエピソードを披露してみるのもオススメです。「大学が一緒だったんです」というありがちな答えよりも、会話が進みやすくなります。
関連する話題を仕入れておく
イベントの裏話でもいいので、事前に面白い話題を仕入れておきましょう。それを、会話の中に混ぜ込むのです。
会話が進み始めたら、以下の方法で、途切れさせないようにしましょう。
相手と同じノリで返答する
愉快なジョークには、愉快に返します。これで会話が楽しくなり、お互いの気が合うようになります。
「あなたについて教えてほしい」という質問をする
相手を知るために、適切な質問を選びましょう。あなたのことを知りたいという純粋な興味を示すのです。
会話を支配しない
沈黙の気まずさを恐れるあまり、長々としゃべってしまう人がいます。でも、相手がしばらく発言していないなと思ったら、少し口を休めて、自制する必要があります。一方通行の話を聞かされている相手は、その場を去る方法を考えているかもしれません。
誰もあなたのことなんか気にしていない
社交の場で独りぼっちになるのは嫌という気持ちはわかります。でも、その居心地の悪さは、あなたのイライラを募らせます。そこで、自分にはスポットライトは当たっていないと考えるのがオススメです。「Paid to Exist」の創設者、Jonthan Mead氏は「誰も気にしてないから、好きなように行動すべし」と述べています。つまり、他人のことをあれこれ心配するのをやめて、楽しもうと。
1年前から行きたかったイベントのオープニングパーティ。それは「World DominationSummit」でも「SXSW」でもいいのですが、とにかくあなたにとって最高の舞台です。
あなたはワクワクドキドキして、完全に自意識過剰な状態に陥っています。
皆は私のことをどう思うだろう。ダサいと思われちゃうかな。教えているビジネスの授業、本当は専門家でないことがばれちゃうかな。ばれる、笑われる、無視される。いろいろな不安が交錯します。
でも、考えてみてください。他のみんなも、あなたと同じように自分のことばかり考えているとしたら?
そう、その大きな会場にいるのは、他人からの視線を気にしている人ばかり。みんな自分に一生懸命で、誰一人として人のことなど気にも留めていないのです。
このような考え方ができれば、あなたはかなり解放されるはず。これは、人生全般に言えることですが、パーティにも最適なアドバイスと言えるでしょう。
一人でパーティやイベントに参加するのは怖いかもしれませんが、その不安は必ず払しょくできます。会話のきっかけを作る方法を事前にいくつか学んでおきましょう。話し相手を一人見つけるだけで、状況はぐっと楽になります。しばらくすれば、気まずさを感じていたことさえ忘れてしまうでしょう。
Kristin Wong(原文/訳:堀込泰三)
Images by Adam Dachis, Lars Plougmann, worldwaterweek, CPBAC, CPBAC, Angela Antunes.
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