岡田茂氏死去 東映名誉会長 東映アニメ取締役
戦後の日本映画界を代表する経営者であった東映の岡田茂名誉会長が、5月9日に肺炎のためなくなった。87歳であった。
同氏は1947年に東京帝国大学(現・東京大学)を卒業後、現在の東映の前身となる東横映画に入社。初プロデュース作品『日本戦歿学生の手記 きけ、わだつみの声』で注目され、京都撮影所長、東京撮影所長、映画本部長などを歴任した。
また、『宮本武蔵』、『人生劇場飛車角』、『五番町夕霧楼』、『柳生一族の陰謀』などを企画・製作した。時代劇、任侠映画を中心にした作品で東映を特徴づけた。
1971年には代表取締役社長就任、1993年代表取締役会長に就任、社長として22年、会長として9年、計31年の間、東映の経営を執ってきた。また、1972年から亡くなるまでおよそ40年近く、グループの東映アニメーションの取締役も務めていた。また、日本映画製作者連盟や映画 産業団体連合会会長など映画業界の発展にも尽力した。
葬儀は5月11日に東京青山葬儀所で行われる。喪主は夫人の彰子さん、葬儀委員長は長男で東映の現代表取締役である岡田裕介さんが務める。