世界中がアングリしたに違いない。20日の党首討論で「ポツダム宣言を読んでいない」と言い放った安倍首相。ライフワークのように「憲法改正」を唱えながら、憲法学の大家である芦部信喜氏を知らないなど、これまでも政治家としての資質に「失格」の烙印が押される言動は多々あったが、今回ばかりは驚天動地の発言だ。
「私はまだ、つまびらかに読んでいない。論評は差し控えたい」
共産党の志位和夫委員長から「ポツダム宣言」の認識を問われ、こう答えた安倍首相。「つまびらかに」なんてモゴモゴ言っていたが、ゴマカシていたのは明らかだ。
「ポツダム宣言」は45年7月に米英中が大日本帝国に対して発した降伏勧告で、軍国主義を民主主義に改めるよう求めた。日本は8月15日にこの宣言を受諾。方針を具現化するために作られたのが日本国憲法だ。言葉や経緯は中高生でも知っている。